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解説は、岡山天文博物館大島さんです。今回の問題は「太陽系の惑星で2番目に小さい惑星は?」でした。太陽の周りをまわっている天体は数多くあるのですがそのうち次の条件を満たすものを「惑星」と呼びます。1つ目太陽の周りをまわっているこれを公転しているといいます。2つ目十分大きな質量を持っており、自分自身の重力によってほとんど丸い球の形になっている3つ目自分の公転軌道に他の惑星がない太陽系でこれらの条件を満たす惑星は、8つあります。太陽に近いところから水星→金星→地球→火星→木星→土星→天王星→海王星です。水金地火木土天海「すい・きん・ち・か・もく・ど・てん・かい」と覚えた方も多いのではないでしょうか?これら8つの惑星を直径の大きい順に並べると木星→土星→天王星→海王星→地球→金星→火星→水星となります。これらは、「も・どっ・て・かい・ち・きん・か・すい」といったところでしょうか?惑星の特徴をみていくと水星・金星・地球・火星は、主に岩石でできている岩石惑星で地球型惑星と呼ばれます。木星・土星は、主にガスでできていて、巨大ガス惑星。天王星・海王星は、主に氷でできていて、巨大氷惑星で、これらは、木星型惑星と呼ばれます。なお、天王星と海王星は、天王星型惑星と呼ばれる場合もあります。今回の問題に登場した惑星の特徴を紹介します。”水星”水星の地表の様子は、月と同じように多くのクレーターに覆われています。一番太陽に近い軌道を公転している上に、大気がほとんどなく、自転周期が約2カ月昼と夜がそれぞれ1カ月ずつ続きます。強烈な日光を浴びて昼の表面温度は、約430℃にも達します。一方夜には、熱が宇宙空間に逃げてしまい、約マイナス170℃まで冷え込みます。昼と夜の温度差が約600℃もある過酷な環境の惑星です。”金星”金星は、地球のすぐ内側を約7カ月の周期で公転しています。不思議なことに自転の向きが他の惑星と反対で約8カ月かけてゆっくり自転しています。地球の双子星と呼ばれるほど、大きさも重さも地球とよく似ており、その内部構造も地球とほぼ同じであると考えられています。金星には、非常に分厚い大気があり、地表での大気圧は地球の約90倍。成分のほとんどが、二酸化炭素です。二酸化炭素による温室効果が働き、表面温度は、昼も夜も約460℃にもなりこれは、水星よりも高い値です。上空には、濃い硫酸の雲が何キロメートルもの厚さで広がっていたり秒速100メートルの強風が吹いていたりします。美の女神「ビーナス」の名前をもつ金星ですが、その環境は、なかなか強烈です。地球から見える金星は、一際明るく夕方か明け方の空で存在感を放ちます。明るいときは、マイナス4等級以上にもなり、宵の明星・明けの明星と呼ばれます。”火星”火星は地球の一つ外側を公転している惑星で太陽から約2億3千万キロメートルの軌道を約2年かけて1周しています。自転周期は、地球とほぼ同じくらいです。直径は、地球の約半分で質量は、約10分の1と小さく、重力も約40%ほどしかありませんが二酸化炭素を主成分とするごく薄い大気を持っています。地表が赤っぽくみえるのは、鉄がサビてできる酸化鉄を多く含んでいるためです。火星の北極と南極には、水の氷や二酸化炭素でできた氷(ドライアイス)極冠と呼ばれる白くみえる部分があります。気温は、約マイナス130℃から約30℃です。厳しいとはいえ、太陽系の惑星の内、地球以外で唯一人類が降り立つことが可能な環境といえるかもしれません。先日インドの無人探査機が月面着陸に成功して、地中の温度や成分の測定に成功したニュースもありました。現在進行中のアルテミス計画では、月だけでなく火星にも宇宙飛行士を送り込むという計画もあるようなので、今後の展開が楽しみですね!最後に”海王星”海王星は、太陽系の中では、4番目に大きな惑星ですが、太陽から地球までの距離の約30倍も離れているため、肉眼では見せません。地球の約4倍の半径をもち、質量は、地球の約17倍、公転周期はとても長く約165年です。太陽からの距離がとても遠いため、エネルギーをごくわずかしか受けることができず、表面温度は、約マイナス200℃以下の超低温です。これほど低温になるとほとんどの物質が凍り付いてしまい、氷惑星と呼ばれる。望遠鏡を使って観察すると海王星の大気中に含まれるメタンによって少し青白く見えます。ところで、いろいろな惑星がありますが、地球以外の惑星で私たちは生活できるのでしょうか?今のところ生命の存在が確認されているのは、太陽系のなかでは、地球だけです。生物が生きるためには、適切な温度や酸素、水などの存在が不可欠です。生命が存在するのに適した環境は、「ハビタブルゾーン」と呼ばれます。まず、太陽から程よい距離にあることが重要で、太陽からの距離が近すぎると温度が高くなりすぎて地表には、液体の水が存在できないし、太陽から遠すぎると温度が低くなりすぎて、水や色々な気体も凍ってしまいます。また、惑星の大きさも重要で、地表に大気を引きつけておくために十分な重力を持つためには、地球ぐらいの質量が必要です。いくつか例を挙げると月や火星には、水が氷の状態で存在していると考えられていますが、その量や含まれている成分などはよくわかっていません。土星の衛星である「エンセラダス」は、水蒸気を盛んに噴き出している様子が観測され地下に大量の水が存在すると考えられています。他にも温度など特定の条件を満たす天体は、あるようですが…色々な条件を十分満たして、平均気温が約15℃の環境を保っている地球は、まさに、”奇跡の星”といえるかもしれません。解説は、岡山天文博物館大島さんでした。
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