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🔶成道会(じょうどうえ)特集|今回の放送でお伝えしたこと12月8日の成道会に合わせて、お釈迦さまが悟りに到るまでの道のり(四門出遊→出家→苦行と中道→スジャータの乳粥→菩提樹下の成道→初転法輪)を、できごとの順にたどりました。物語としての面白さだけでなく、「いま私がどう生きるか」へつながる視点も添えて解説しています。🔶放送の流れ(ダイジェスト) 1. 出発点:王子シッダールタの不安 ・豊かな生活を送りながらも、心は満たされなかった——ここに「苦(ドゥッカ)」の自覚が芽生えます。 2. 四門出遊:老・病・死・出家者との遭遇 ・老い・病い・死の現実に直面し、「苦を超える道」を探す決意が生まれます。 3. 出家と6年の苦行 ・ストイックな苦行を徹底するも、「苦行そのものでは悟れない」と見切りをつけ、中道へ。 4. 転機:スジャータの乳粥 ・心身を整え、再び“見る力”を取り戻す準備段階。 5. 成道:菩提樹下の瞑想 ・煩悩(誘惑)を見極め、明けの明星のころ「目覚め(ブッダ)」に到達。 6. 初転法輪:鹿野苑で五比丘に説く ・四諦と八正道を示し、仏教の車輪が回り始めます。 🔶放送で押さえたキーワード・ブッダ=「目覚めた人」:新発見ではなく、元からある真理への到達。・中道:快楽と苦行の両極端を離れた実践の道。・四諦と八正道:苦の事実と、その終息に向かう具体的な実践指針。・臘八会(ろうはちえ):多くの寺院で12/8に営まれる成道の法会名。🔶エピソードの読みどころ(番組の視点)・「なぜ“苦行”ではなく“中道”なのか?」——身体をすり減らす修行から、心身を調える実践へ。・「最初に説いた相手が“かつて去った五比丘”である意味」——関係の修復と普遍性の示し。・「科学的知見と信仰的伝承の重ね合わせ」——史実(地名・人名・法要)と伝承(明星・49日瞑想など)を区別して紹介。・「現代への置き換え」——“目の前の苦をどう見るか”“中道を日々の選択にどう落とすか”。🔶放送内の具体例(こんな話をしました)・老・病・死を「見ないままにしない」ことの効用。・SNS時代の“過剰な苦行”と“過剰な快楽”——心身のバランスを取り戻す「中道」のヒント。・仕事・家庭・介護など、揺らぎの中で「いま取れる最善」を選ぶ視点。・“悟りは遠い理想”ではなく、「苦を正しく見る」小さな実践の継続だという提案。🔶今回のまとめ成道会は、「苦」を避けずに見つめ、中道を実践へつなげる日です。四門出遊から初転法輪までの道のりを、歴史と伝承の双方から確認し、今日の暮らしの“選び方”に落とし込みました。🔶次回予告次回は「仏教と人権」。尊厳・平等・差別観と、仏教の視点を重ねてお届けします。🔶出演お話:熊本市中央区京町(きょうまち)・仏嚴寺(ぶつごんじ)高千穂光正(たかちほ こうしょう)さん進行:丸井純子(まるい じゅんこ)
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高千穂さんのご縁です。