NHKの「不測の事態」という言葉に潜む危うさ――2026年度予算審議をめぐるメディアの責任

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NHKの「不測の事態」という言葉に潜む危うさ――2026年度予算審議をめぐるメディアの責任

~国会で続く「予算審議」と、それを伝えるメディアの姿勢について~衆議院での異例の短時間審議を経て参議院へ送られた2026年度予算案。宮脇利充さんは、NHKの定時ニュースで繰り返される「あるフレーズ」に強い違和感を唱えます。🔶 「数の力」による強行突破と参議院の攻防2026年度予算案は、今月中旬に衆議院を通過しました。2月の総選挙で単独3分の2を超える議席を得た自民党と、連立を組む日本維新の会が「4分の3以上」の議席を背景に、強気な国会運営を続けています。異例の審議打ち切り: 衆院予算委員会の坂本哲志委員長(熊本選出)が職権を連発し、通常80時間程度かける審議を59時間で打ち切りました 。参議院の勢力図: 衆院とは異なり、与党(自民・維新)は過半数に4議席足りません。そのため、年度内成立が不透明となり、政府は4月1日から11日までの「暫定予算」を決定しました 。🔶 「不測の事態」は、本当に「予測不能」だったのか?宮脇さんが最も注視しているのは、NHKが定時ニュースのリード(冒頭)で繰り返し使う「不測の事態に備えて」という表現です 。政府首脳(高市総理、片山財務大臣、木原官房長官)も会見でこの言葉を多用していますが、宮脇さんは「これは政府・与党の立場に偏った表現ではないか」と指摘します 。🔵 ポイント言葉の定義: 「不測の事態」とは、予想外のアクシデントなど、ネガティブな要素に使われる言葉です 。因果関係の矛盾: 予算審議が遅れた最大の要因は、高市総理が1月の国会冒頭でいきなり解散を宣言し、1ヶ月近く審議が止まったことにあります 。「予見できた」事態:解散時、すでに「年度内成立が難しくなる」と指摘されていました。つまり、現状は「不測(予想外)」ではなく、自らの判断が招いた「予測できた」事態と言えます 。🔶 メディアが世論を「誘導」するリスクNHKが政府の言い分である「不測の事態」という言葉をそのまま使い続けることで、視聴者の中に「予算が成立しないのは異常だ」「反対勢力が止めているのが悪い」という印象が刷り込まれる懸念があります。🔵 他メディアとの比較熊本日日新聞: 「2026年度予算案が月内に成立しない場合の暫定予算案」と、客観的な事実のみを記述 。朝日新聞: 「年度内に成立しない場合に備えて」という過不足ない表現を使用 。宮脇さんは、「熱心なNHK視聴者だからこそ、公共放送が一方的な立場を『自然な表現』として流し続ける効果に恐怖を感じる」と述べ、多角的な視点の欠如を批判します。🔶 今日はここを持ち帰る ~ニュースの「言葉」を見極める5つの視点~出所を確認する: そのフレーズは「事実」か、それとも「誰かの言い分」かを区別します 。言葉の定義に立ち返る: 今回のように「不測(予想外)」という言葉が、実態(自業自得の遅延)と乖離していないか考えます 。比較読みをする: 新聞や他の通信社が、同じ事象をどう表現しているか並べてみます 。「スピード」の裏側を疑う: 審議を急ぐのは国民のためか、それとも政権の「メンツ」や次なる重要法案への布石かを読み解きます 。「タイパ」で政治を見ない: 議論を省くことを「効率的(コスパが良い)」と歓迎する風潮が、民主主義を形骸化させていないか自戒します 。「国論を二分するような問題も、同じようなスピードで押し通そうとする流れが始まっているのではないか。私たちは言葉の魔力に慎重になるべきです」(宮脇利充)🔶 まとめ予算の年度内成立にこだわる高市総理の姿勢には、自身の求心力を示す「メンツ」や、今後の強硬な法案成立に向けた前例作りという思惑が透けて見えます 。メディアがその「物語」をそのままなぞるのではなく、立ち止まって議論の本質を伝えることが、今ほど求められている時はありません。出演:元RKKアナウンサー・宮脇利充さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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