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RKKラジオ

エンタメ・教育・ITの専門家が気になる話題を徹底解説!!第1金曜日・・・映画解説・研究者上妻祥浩さん第2金曜日・・・ライブ配信ディレクター斉場俊之さん第3金曜日・・・熊本市立出水南中学校校長田中慎一朗さん第4・5金曜日・・・元RKKアナウンサー宮脇利充さん◆WEBhttps://rkk.jp/515news/◆メール515@rkk.jp★地上波ではRKKラジオ(熊本)FM91.4AM1197で、毎週金曜日午後5時15分から放送中。是非生放送でもお聴きください。

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エピソード

「真の連携」とは化学変化を起こすこと――阿蘇オフラインキャンプから田中慎一朗校長が考える、子どもを育む協働のあり方

「真の連携」とは化学変化を起こすこと――阿蘇オフラインキャンプから田中慎一朗校長が考える、子どもを育む協働のあり方

「真の連携」とは化学変化を起こすこと――阿蘇オフラインキャンプから田中慎一朗校長が考える、子どもを育む協働のあり方

スマートフォンやSNS、ゲームから離れ、大自然の中で過ごす1泊2日の「阿蘇オフラインキャンプ」。ゲーム依存や様々な生きづらさを抱える子どもたちを支援するため、熊本県内の医療機関などが垣根を越えて集い、今年で4回目の開催を迎えました。このキャンプの立ち上げにも携わった熊本市立出水南中学校の田中慎一朗校長が、現場で見えた大人たちの姿と、学校・家庭・地域にいま求められている「真の連携」の本質について解説します。聞き手はRKKの江上浩子です。医療機関の垣根を越えた協働――大人自身が心から楽しむ空気感阿蘇オフラインキャンプは、向陽台病院(熊本市北区)や玉名病院(玉名市)をはじめとする複数の医療機関が中心となり、医師や看護師、作業療法士、公認心理師、学生ボランティアらが力を合わせて継続している取り組みです。参加する子どもたち1人に対して大人3人ほどが寄り添う手厚い体制の中、沢登りや焚き火といった各アクティビティを病院ごとに分担して企画・運営しています。本来であれば民間の競合関係とも言える医療機関同士ですが、現場では組織の枠組みを超え、スタッフ同士が活発にコミュニケーションを交わしていました。焚き火でマシュマロを焼く場面では、スタッフが規格外に長い串を持ち寄っておどけ、周囲のスタッフに無茶振りをして大人同士で笑い合うなど、まず大人自身が心から楽しむ空気が生まれていました。子どもたちはその様子を笑顔で見守り、肩肘を張らない安心できる場が自然と形作られていました。単なる「情報共有」は本当の連携ではない教育や福祉の現場では、「学校と家庭の連携」「地域との連携」という言葉が頻繁に使われます。しかし田中校長は、形式的な会議を開き、互いに情報を交換して「課題を共有しました。あとはそれぞれの持ち場で対応しましょう」と終わるだけの関係は、本来の連携とは言えないと指摘します。情報をやり取りしただけで関係者自身に何も変化が起きていないのであれば、それは単なる連絡業務に過ぎません。連携の神髄は「双方に起こる化学変化」田中校長が考える真の連携とは、異なる立場が交わることによって「双方に化学変化が起こる」ことです。学校と家庭の連携における化学変化学校が家庭と真摯に向き合い協働することで、教室の中だけでは見えなかった子どもの日常や、保護者が抱えている切実な悩み・苦しさに教員が気づきます。その気づきを通じて、学校の教育活動や教員の関わり自体の質や意味合いが変化していきます。同様に、家庭側も学校の意図や教員の関わり方を知ることで、家での子どもへの接し方に新しい視点が生まれます。支援者同士における化学変化オフラインキャンプの現場でも、異なる病院のスタッフが机上のケース会議ではなく実際の活動を共にする中で、「あんなアプローチがあるのか」「こういう声のかけ方もあるのか」と互いの実践から学び合っていました。現場で得た刺激を持ち帰ることで、それぞれの病院に戻った後の支援スタイルやケアの質が進化していきます。子どもを取り巻く環境を豊かにするために他者や異業種と連携した際、自分自身に何らかの化学変化が起きているか。もし何も変わっていないとすれば、その関わり方を見つめ直す必要があります。たとえ「このやり方は自分たちには合わない」と判断したとしても、それ自体がひとつの変化であり、関わりを止める理由にはなりません。単独の組織や家庭だけで子どもを抱え込むのではなく、多様な大人が垣根を越えて協働し、互いに影響を受け合いながら変化していく。そうした豊かな相互作用が広がることで、子どもたちが安心して自己を育み、生きる力を取り戻していける環境が社会全体に育まれていきます。出演:熊本市立出水南中学校校長・田中慎一朗さん/聞き手:江上浩子(RKK)

12分

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渋滞日本一の脱却へ――日本初の「熊本交通機構」発足で変わる移動の未来と「運輸連合」の真相

渋滞日本一の脱却へ――日本初の「熊本交通機構」発足で変わる移動の未来と「運輸連合」の真相

渋滞日本一の脱却へ――日本初の「熊本交通機構」発足で変わる移動の未来と「運輸連合」の真相

2026年10月5日、熊本市役所に熊本県、熊本市、そして県内の交通事業者が集まり、今月下旬に「熊本交通機構」を設立することが発表されました。2027年4月の本格稼働を目指すこの取り組みは、これまでの「共同経営推進室」などからさらに一歩踏み込んだ、日本初の画期的な試みです。「また新しい仕組みができたのか」「どうせ変わらないのでは」と見過ごしてしまいそうなニュースですが、実は熊本の交通と暮らしを大きく変える可能性を秘めています。ライブ配信ディレクターの斉場俊之氏が、この「熊本交通機構」の狙いと期待について解説します。聞き手はRKKの江上浩子です。なぜ今「熊本交通機構」なのか――「儲かるか」から「必要か」への大転換「熊本交通機構」は、ヨーロッパの主要都市で採用されている「運輸連合」という仕組みをモデルにしています。日本の公共交通は長年、民間の独立採算制と競争原理によって運営されてきました。しかし、利用者が減れば路線が縮小・廃止され、不便になった街では自家用車への依存度が高まり、深刻な交通渋滞を引き起こすという悪循環に陥っています。まさに現在の熊本が直面している課題です。「車1割削減・渋滞半減・公共交通2倍」を実現するため、行政と事業者が一体となって地域に必要な交通網を計画・維持するのが「運輸連合」です。事業者の合併を行うのではなく、行政と交通事業者などが共同で、熊本都市圏全体の交通ネットワークやサービスのあり方を検討し、必要な路線再編や投資について連携して取り組みます。最大のポイントは、これまでの「儲かるか・儲からないか」という民間単体の経営判断から、「地域に必要か・必要でないか」という公的な視点へと判断基準を転換する点にあります。市民が得られるメリット――共通運賃と利便性優先のネットワーク行政と各事業者が連携する仕組みが整うことで、これまで事業者ごとに提供されてきたサービスを、利用者目線で改善しやすくなると期待されます。運賃の共通化と通し運賃の検討既存の共通定期券の機能拡大などを進め、事業者をまたいでも利用しやすい料金・決済サービスの実現を目指します。将来的には、乗り継ぎ時の運賃負担を軽減する仕組みなどにも期待が寄せられます。ダイヤ最適化とスムーズな乗り継ぎ各社の運行ダイヤを全体最適の視点から調整し、乗り継ぎの待ち時間や利便性を大幅に改善します。利便性を高めるつなぎ路線の確保単独では採算が取りにくい路線であっても、地域全体の移動に必要であれば、行政による支援や事業者間の連携を通じて、維持・整備の可能性を検討できるようになります。チャリチャリと肥後銀行――熊本ならではの強みと期待今回の熊本交通機構で特に注目すべきは、従来のバス・鉄道会社(産交バス、熊本バス、熊本電鉄、熊本市交通局など)だけでなく、異業種の事業者が参画している点です。シェアサイクル「Charichari(チャリチャリ)」の参画バスや電車の駅から先の「あと少しの移動(ラストワンマイル)」を補うシェアサイクルが同じテーブルに加わることで、移動の選択肢が格段に広がります。将来的に1つのアプリでバスもシェアサイクルもスムーズに利用できるようになることが期待されます。肥後銀行の参画と期待される役割決済事業者として参画する肥後銀行は、すでに「くまモン!Pay」などの決済サービスに取り組んでいます。こうした実績を生かし、公共交通の支払いをより便利にする仕組みづくりでの役割が期待されます。日本初の挑戦――車に乗らない人こそ声を届けよう運転手不足や路線の不採算による公共交通の衰退は、全国の地方都市が共通して抱える深刻な課題です。熊本交通機構の成功は、熊本県内にとどまらず、日本の地方都市の未来を占う重要なモデルケースとなります。機構が掲げる再編や最適化は、利用者を絞り込む「削減」ではなく、未来の利用者を増やしていく「ポジティブな最適化」でなければなりません。来年2027年4月の本格稼働に向け、今まさに具体的な議論が進められています。現在公共交通を利用していない人であっても、公共交通が便利になり渋滞が解消されれば、ドライバーにとっても住みやすい街へと変化していきます。「こういうサービスがあれば乗りたい」「ここを改善してほしい」という一人ひとりの声こそが、これからの熊本の交通を育てていきます。出演:ライブ配信ディレクター・斉場俊之さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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秋の夜長に観たい「真実と生命」の物語――上妻祥浩さんが選ぶ10月注目の映画4選

秋の夜長に観たい「真実と生命」の物語――上妻祥浩さんが選ぶ10月注目の映画4選

秋の夜長に観たい「真実と生命」の物語――上妻祥浩さんが選ぶ10月注目の映画4選

巨匠スピルバーグのSF大作から、歴史を変えた女性たちの胸すく逆転劇まで、映画解説研究者の上妻祥浩氏をゲストに迎え、10月に劇場公開される注目の映画4作品をご紹介します。巨匠スティーヴン・スピルバーグの最新作から、時代を変えた裁判劇、命の尊さを描く実話ドラマ、人気ゲームの実写化まで、秋の映画鑑賞にふさわしい充実のラインナップです。聞き手はRKKの江上浩子です。🔷 1. 巨匠スピルバーグが描く国家機密と宇宙人の謎『ディスクロージャー・デイ』2026年10月1日(木)公開公式サイトはこちら👉 https://disclosureday.jp/スティーヴン・スピルバーグ監督が贈る、人類と地球外生命体の接触と“真実の開示”を描くSFサスペンス大作です。国家隠蔽工作に挑むスリリングな展開。アメリカ政府が何十年も隠し続けてきた地球外生命体の存在。その国家機密を盗み出したサイバーセキュリティの専門家と、生放送中に突然謎の超能力に目覚めたローカル局のお天気キャスターが手を組み、隠された真実(ディスクロージャー=情報開示)を世界へ公表しようと奮闘します。変わらぬクオリティと圧倒的なアクション代表作『ジョーズ』の公開から50年を超えてなお現役で活躍するスピルバーグ監督。主演のアン・ハサウェイさんが魅せる巧みな演技とともに、迫真のアクションと謎解きのスリルが融合した圧巻のエンターテインメントに仕上がっています。🔷 2. 時代の常識を変えた女性たちの逆転劇『ファーストボイス』2026年10月2日(金)公開公式サイトはこちら👉 https://movies.shochiku.co.jp/firstvoicemovie/昭和末期から平成初期にかけて起きた、日本初のセクハラ裁判に着想を得て描く痛快なリーガルエンターテインメント作品です。ハラスメントに立ち向かった「最初の声」まだ「ハラスメント」という言葉すら定着していなかった時代、職を奪われた女性が泣き寝入りせず、社会の理不尽に挑みます。南阿蘇村出身の元弁護士・辻本氏が原告代理人を務めた歴史的裁判が着想の原点となっており、熊本にとっても縁の深いテーマです。豪華キャストが魅せる力強い演技不当な扱いに傷つきながらも立ち上がる原告女性をファーストサマーウイカさん、原告を支える弁護士を綾瀬はるかさん、若い助手役を松本穂香さんが熱演します。当時の時代風俗や社会の偏見を跳ね返し、未来への道を選び取っていく姿が爽快な感動を呼びます。🔷 3. 命をかけて娘へ残した愛の記録『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』2026年10月2日(金)公開公式サイトはこちら👉 https://www.mamaseka-movie.com/ステージIVの大腸がんを患いながら出産を決意した遠藤のどかさんの実話日記をもとに映画化した感動のヒューマンドラマです。母から娘へと紡がれる命のメッセージがん治療と出産の板挟みという過酷な決断を迫られながらも、強い意志で新たな命を宿した母親の葛藤と深い愛情を描きます。残された限られた時間の中で、愛する娘へ遺された言葉の数々が観客の胸を強く打ちます。川口春奈さんが全身全霊で演じる母親像主人公を演じる川口春奈さんが、命の尊さや人を愛することの意味を真摯に表現しています。周囲の支えや家族の絆を通し、生きることの大切さを改めて深く考えさせられる作品です。🔷 4. 対戦格闘ゲームの金字塔が実写で蘇る『ストリートファイター/ザ・ムービー』2026年10月16日(金)公開公式サイトはこちら👉 https://streetfighter-the-movie.jp/1980年代末に登場し、世界的なブームを巻き起こした格闘ゲームの金字塔が、最高峰のキャストと製作陣により大スケールの実写映画として復活します。陰謀と闘いが交錯するアクション大作世界格闘王選手権の裏で密かに進行する巨大な悪の陰謀。それぞれの思いを胸に集まった格闘家たちが、ダイナミックなアクションとともに熾烈なバトルを繰り広げます。🎁 番組からのプレゼント情報(映画ムビチケ)映画『ストリートファイター/ザ・ムービー』の公開を記念して、全国の劇場で使える鑑賞用ムビチケを抽選で2名様にプレゼントいたします。応募方法: メールの件名に「ストリートファイター希望」と明記し、お名前、ご住所、電話番号、番組の感想をご記入の上、ご応募ください。宛先: 515@rkk.jp締め切り: 10月7日水曜日着(当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます)。🔷 まとめ:秋深まる季節、映画館で特別なひとときを10月は、スリリングなSFから社会派ドラマ、感動の実話、爽快なアクションまで、多彩なジャンルの秀作が集まりました。過ごしやすい秋のシーズン、ぜひ劇場で心揺さぶる物語をお楽しみください。出演:映画解説研究者・上妻祥浩さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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陸自「現地情報隊」による市民情報収集スクープ――問われる文民統制と公文書管理の闇

陸自「現地情報隊」による市民情報収集スクープ――問われる文民統制と公文書管理の闇

陸自「現地情報隊」による市民情報収集スクープ――問われる文民統制と公文書管理の闇

熊本日日新聞(熊日)が報じた、陸上自衛隊の中央情報隊「現地情報隊」による市民情報の組織的収集問題。自衛隊の本来任務を大きく逸脱し、一般人の思想信条や個人的なプライバシーまで無断で収集・保管していたとされる疑惑が浮上し、波紋を広げています。この大スクープの背景にある違法性の懸念や、防衛省の対応、そして文民統制(シビリアンコントロール)の形骸化について、元RKKアナウンサーの宮脇利充氏が解説します。聞き手はRKKの江上浩子です。熊日スクープが明かした実態――海外派兵用部隊による「目的外」の市民調査問題となっている「現地情報隊」は、国連平和維持活動(PKO)などで自衛隊が海外派遣される際、現地での安全確保や情報収集を担う目的で2007年に発足した部隊です(本部は朝霞駐屯地)。しかし、熊本日日新聞の取材に応じた元自衛隊員の証言により、本来の目的とは全く異なる大規模な市民調査が行われていた実態が明らかになりました。無断で集められた「41項目」の詳細情報自衛隊が派遣先として想定する地域に詳しい大学教授や有識者、NPO法人関係者などの一般人を対象に、氏名や住所だけでなく、愛国心や対自衛隊感情といった「思想信条」、さらには交友関係、資産・負債、性的指向、身体的特徴など41項目に及ぶ個人情報が本人の同意なく収集されていました。収集されたデータは数千人から、インターネット調査等を含めると数万人規模に上る可能性が指摘されています。公文書非開示を狙った組織的隠蔽の疑い取材に応じた元隊員は「出したらまずいという認識は隊員全員にあった。大臣も知らないだろう」と語り、意図的に公文書として扱わず、情報公開請求を逃れる形で朝霞駐屯地に保管していた疑いがもたれています。これは行政文書の管理を定めた法律や個人情報保護法に違反する可能性が極めて高い行為です。内部告発の放置と、防衛省・大臣の不誠実な答弁この問題に対しては、すでに自衛隊内部からも自浄作用を求める声が上がっていました。握り潰された公益通報2025年2月、部隊関係者から当時の答弁責任者である中谷元防衛大臣に対し、この活動が違法であるとして公益通報がなされていました。しかし陸上幕僚監部は「事業化された任務の範囲内」として通報を受理せず、公文書管理法違反の疑いについてのみ受け付けたものの、現在に至るまで調査結果の報告はなされていません。小泉防衛大臣の対応と文民統制の危機小泉防衛大臣は記者会見で「現時点で不適切な活動が行われたことは確認されていない」「出所が確認できない文書を前提とした答弁は控える」といった姿勢に終始しています。軍の暴走を防ぎ、政治が自衛隊を適切に統制する「文民統制(シビリアンコントロール)」の観点から見れば、大臣の知らないところで部隊が独断で市民の情報を集め、隠蔽していたこと自体が巨大な組織的問題です。監督すべき立場の大臣が事実関係の解明から目を背ける姿勢には、大きな疑問が残ります。大手メディアの沈黙と、地方紙・朝日新聞による追及熊本日日新聞の単独スクープ以降、沖縄タイムスや琉球新報といった地方紙が追随して報道を行い、憲法学者の木村草太・東京都立大学教授らも法的批判を展開しました。一方で、東京の大手大手全国紙やテレビ局の多くは初期段階で追随取材を行わず、9月に入って朝日新聞が1面や社説で大きく取り上げるまで沈黙が続きました。国の機関による違法な情報収集や監視活動は、他人事ではなく国民一人ひとりの人権と民主主義に関わる重大事象です。取材の壁や政府の回答拒否に屈することなく、報道機関が継続して追及していくことが求められています。まとめ法の支配を掲げる日本において、軍事組織が独自の判断で市民の思想やプライバシーを調査・保管することは決して許されません。政府と防衛省には、徹底的な調査と事実関係の公表、そして再発防止に向けた文民統制の再確立が強く求められています。出演:元RKKアナウンサー・宮脇利充さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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失敗を「ありがとう」に変える大人の関わり――「どう育てたいか」から「子どもがどう育ちたいか」へ

失敗を「ありがとう」に変える大人の関わり――「どう育てたいか」から「子どもがどう育ちたいか」へ

失敗を「ありがとう」に変える大人の関わり――「どう育てたいか」から「子どもがどう育ちたいか」へ

熊本日日新聞の投稿欄「たから箱」に掲載された小学生の詩をきっかけに、子どもが失敗を成長の糧にできる環境づくりについて考えます。熊本市立出水南中学校の田中慎一朗校長が、「大人の押し付け」から「子どもの主体性」へと視点を転換する重要性について解説します。聞き手はRKKの江上浩子です。失敗を「ありがとう」に変える大人の関わり八代市立松高小学校6年生の女子児童 溝口麗(みぞぐちれい)さんが寄せた詩には、1年生の運動会で踊りを間違えた苦い思い出と、それをきっかけに「できるまで練習する」ようになった経緯、そして当時の失敗に対する「ありがとう」という感謝の言葉が綴られていました。失敗や間違いを「恥ずかしい思い出」のまま放置せず、「自分を成長させてくれた大切な経験」へと昇華できた背景には、挫けたときに温かく受け止め、努力を後押しした保護者や教員の存在があったと考えられます。大人が失敗を責めず、安心してやり直せる環境を整えることで、苦い経験も意味のあるステップへと変わっていきます。「どう育てたいか」よりも「子どもがどう育ちたいか」子どもが失敗した際、大人はつい「なぜできないの?」と責めたり、「こういう子に育てたい」という大人側の理想や教育方針を一方的に押し付けたりしてしまいがちです。しかし、教育において真に尊重されるべきなのは、「大人がどう育てたいか」ではなく「子ども自身がどう育ちたいか」という問いです。子どもの真摯な自己分析出水南中学校では毎年、全校生徒を対象に「身につけたい力」や「目指す人間像」についてのアンケートを実施しています。生徒からは「途中で諦めずやり抜く力がほしい」「相手の心がわかる優しさを持ちたい」といった、自身の課題を踏まえた客観的で真摯な声が寄せられます。子どもの声から創る学校経営同校では、このアンケートから読み取れる「生徒がどう育ちたいか」という思いを反映させ、次年度の学校経営案(グランドデザイン)を作成しています。自由な選択を支える「安心安全な環境づくり」人を傷つけないことや社会的ルールを守ることを教えるのは、大人の果たすべき基本的な責任です。しかし、それを前提とした上で、どのような生き方を選び、どんな強みを伸ばしていくかは子ども自身の自由に委ねられるべきです。多様な価値観や生き方のモデルに触れさせ、子どもが「こうなりたい」と主体的に選択できる場を用意することが大人の役割です。子どもは周囲の大人の姿をよく見ています。大人が子どもに誇れる生き方を示しつつ、失敗を恐れずに挑戦できる安心安全な環境を守り続けていくことが求められています。出演:熊本市立出水南中学校校長・田中慎一朗さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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「くまモンのICカード」終了へ。熊本の公共交通とキャッシュレスの未来はどうなる?

「くまモンのICカード」終了へ。熊本の公共交通とキャッシュレスの未来はどうなる?

「くまモンのICカード」終了へ。熊本の公共交通とキャッシュレスの未来はどうなる?

肥後銀行から「熊本地域振興ICカード(通称:くまモンのICカード)」を2027年9月いっぱいで終了するという発表がありました。熊本では2024年秋に、SuicaやSUGOCAなどの全国共通型交通系ICカードの利用が全国で初めて終了しており、大きな話題を呼んだばかりです。今回は、ライブ配信ディレクターの斉場俊之さんが、「くまモンのICカード」が地域振興に果たした役割と残された課題、そして今後の熊本の交通系キャッシュレスのあり方について、RKKの江上浩子と共にお届けします。🔶 わずか12年で終了。最後発だった独自ICカードの軌跡くまモンのICカードは、全国的に共通型ICカードが普及しきっていた2015年にスタートしました。全国の独自型カードの中でも、ほぼ最後発での導入だったといいます。▶ 協議会での異論:当時、熊本市の公共交通協議会委員だった斉場さんは、事前の情報提供もなく独自型カードの導入が決定したことに強く異論を唱えました。結果として、全国共通型ICカード「も」使える「片乗り入れ」の仕組みが作られましたが、バスの降車口に複数の読み取り機が並び、「どこにかざせばいいのか」と利用者を混乱させる要因にもなりました。▶ 短命に終わった独自サービス:導入に際して様々な議論があったにもかかわらず、設備更新費などを理由にわずか12年でサービス終了を迎えることになります。「便利ですから、地域貢献しますから」と地元民間主導で始まった施策が、あっけなく幕を下ろす形となりました。🔶 キャッシュレスのメリット「いつでも・どこでも」を満たせていたか?キャッシュレス決済本来の魅力は、「いつでも」「どこでも」「お財布なしで」気軽に使える点にあります。▶ 限定的な利用先:くまモンのICカードは地域限定であったため、一部のコンビニエンスストアなど限られた店舗でしか使えず、加盟店がなかなか広がらないという課題がありました。▶ 磁気カードからの改悪感:かつて熊本で親しまれていた磁気カード(TO熊カードなど)は10%という高い割引率を誇っていましたが、ICカードのポイント還元率は1%でした。多くの県民にとって、実質的に「割引率の悪い電車・バス専用カード」になっていた側面は否めません。🔶 後継「くまモン! Pay」への懸念と地域経済のジレンマくまモンのICカード終了後は、先行導入されているクレジットカードのタッチ決済や、QRコード決済「くまモン!Pay」が受け皿となる予定です。しかし、この新システムにも不安が残ります。▶ アプリ内という制約: 「くまモン!Pay」にチャージしたお金は、専用アプリの中でしか使えません。加盟店が増えなければお金が使えず、「お財布がなかったら詰んでしまう」状況になりかねないのです。▶ 食事券販売低調の背景にも:現在、震災復興のためのプレミアム付き食事券「食べて応援!食のみやこ熊本券」が発行されていますが、1次発売は想定の2割程度の販売にとどまっていると報道されています。様々な要因が考えられますが、決済プラットフォームとしての「くまモン!Pay」の利便性がまだ低く、アプリ導入のハードルが高いことも理由の一つではないかと斉場さんは指摘します。地域経済の中でお金を回すことに固執するあまり、利用者の利便性をかえって窮屈にしていないか、立ち止まって考える必要があります。🔶 斉場氏からのメッセージ「利用者目線を置き去りにしない交通政策を」広島県でも独自ICカードから新システムへの移行という似た課題がありましたが、熊本とは異なり、一時的に全国共通型ICが利用できる端末を残し、利便性と新サービスを両立させました。一方の熊本では、事業者の都合や地域の事情を優先するあまり、今までの便利な方法を移行期間もなく「捨てなくてはいけない」事態を招き、利用者に不便を受け入れるよう強いてきた点があると斉場さんは振り返ります。今後のキャッシュレス対応に向けて、斉場さんは次の3つを強く要望しています。▶ シンプルで誰でも使いやすいサービスを追求すること▶ 新サービスへの移行期間を十分にとること▶ 社会に広く普及しているサービスを無視しない形で展開すること「誰のために、何のために」。交通インフラは利用者が使いやすいと実感できてこそ広く普及します。利用者目線を不可欠としたサービス設計が、これからの熊本には求められています。出演:ライブ配信ディレクター・斉場俊之さん / 聞き手:江上浩子(RKK)

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秋に贈る「ミステリーとリアル」――上妻祥浩さんが選ぶ9月注目の映画3選

秋に贈る「ミステリーとリアル」――上妻祥浩さんが選ぶ9月注目の映画3選

秋に贈る「ミステリーとリアル」――上妻祥浩さんが選ぶ9月注目の映画3選

日本を代表するミステリー巨編の映画化から、共感を呼ぶ社会派サスペンスまで秋の気配が感じられる9月、映画解説・研究者の上妻祥浩氏が注目の3作品を厳選してご紹介します。日本を代表する2大ミステリー作家・東野圭吾氏と横溝正史氏の傑作映画化、そしてワンオペ育児のリアルと葛藤を描いたサスペンスなど、見ごたえのある作品が揃いました。聞き手はRKKの江上浩子です。1. 東野圭吾の金字塔を豪華キャストで映画化『白鳥とコウモリ』加害者の娘と被害者の息子が事件の隠された真相に迫るミステリー『白鳥とコウモリ』2026年9月4日(金)公開公式サイトはこちら👉 https://movies.shochiku.co.jp/eiga-hakuchotokomori/ベストセラー作家・東野圭吾氏の超大作ミステリーが、満を持してスクリーンに登場します。異色のバディが追う隠された真相誰もが絶賛する人格者の弁護士が刺殺され、ある男が容疑者として自供します。しかし、容疑者の息子は「父がそんなことをするはずがない」と疑問を抱き、被害者の娘もまた自供の内容に違和感を覚えます。本来であれば対立するはずの「容疑者の息子」と「被害者の娘」が手を組み、事件の裏に隠された真実を追い求めていきます。圧倒的な人間ドラマとキャスト陣被害者の娘役を今田美桜さん、容疑者の息子役を松村北斗さんが演じ、いま最も注目を集める若手実力派の共演が実現しました。さらに容疑者となる父親役を三浦友和さんが重厚に演じています。約2時間半という長尺ながら、緻密なミステリーの仕掛けと丁寧な人間ドラマが見事に融合し、最後まで一気に見せる濃厚な傑作に仕上がっています。2. 横溝正史の名作が新たなアプローチで蘇る『八つ墓村』村に伝わる血塗られた怪奇と謎に挑む名作ミステリーの完全新作『八つ墓村』2026年9月18日(金)公開公式サイトはこちら👉 https://movies.shochiku.co.jp/yatsuhakamura-movie/横溝正史氏による金字塔的ミステリーが、映画としては4度目の映像化を果たします。ホラーの巨匠・清水崇監督が手掛ける新たな世界観『呪怨』などで知られるホラー映画の巨匠・清水崇監督がメガホンをとります。原作が持つおどろおどろしい怪奇性を活かしつつも、ミステリーとしての節度と品格を保った映像美が特徴です。歴代の名優たちに続く「金田一耕助」像名探偵・金田一耕助役には歌舞伎俳優の尾上松也さんが抜擢されました。過去に片岡千恵蔵さん、渥美清さん(1977年版)、豊川悦司さんらが演じてきた異色の系譜に、現代的な軽やかさを備えた新たな金田一像が加わります。今作では複雑な登場人物や背景をスマートに整理し、厳しい現実の中で成長していく主人公の青年のドラマとしても見ごたえのある構成となっています。3. 現代社会の限界と葛藤をリアルに描く『ワンオペレーション』仕事とワンオペ育児の極限状態で葛藤する女性のリアルを描くサスペンス『ワンオペレーション』2026年9月18日(金)公開公式サイトはこちら👉 https://synca.jp/oneoperation/熊本のDenkikan(電気館)で公開される本作は、仕事・育児・家事を一人で抱え込む「ワンオペ」の過酷な現実をテーマにした注目作です。監督の実体験が生んだ生々しいリアリティセラピストとして働きながら、原因不明の病を抱える幼い娘の育児や仕事のトラブルに追われる主人公。監督・脚本のメアリー・ブロンスタインが自身の実体験をもとに構想しておりスクリーンからひしひしと伝わるリアリティが観客の共感を呼びます。ブラックユーモアが生む救いと客観性「これでもか」と重なる日常の災難を描きつつも、絶妙なブラックユーモアが散りばめられているため、重苦しくなりすぎず娯楽映画として楽しく鑑賞できます。極限状態の日常を少し引きで眺め、クスッと笑い飛ばすことで、鑑賞後には心が軽くなるような作品です。まとめ:映画館で味わう濃厚な物語9月は、緻密に練られたミステリーや、現代人が抱えるリアルな悩みを捉えたサスペンスなど、じっくりと没入できる作品が揃いました。涼しい映画館へ足を運び、スクリーンが織りなす物語の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。出演:映画解説・研究者・上妻祥浩さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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アメリカの「ICC所長制裁」と日本の揺れる立場――著書『戦争犯罪と戦う』から考える「法の支配」の危機

アメリカの「ICC所長制裁」と日本の揺れる立場――著書『戦争犯罪と戦う』から考える「法の支配」の危機

アメリカの「ICC所長制裁」と日本の揺れる立場――著書『戦争犯罪と戦う』から考える「法の支配」の危機

国際社会で「法の支配」の根幹を揺るがす重大な事態が続いています。トランプ政権下のアメリカが、オランダ・ハーグに本部を置く国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長に対し、資産凍結や入国禁止などの制裁措置を発表しました。ルビオ国務長官は「ICCを解体する」とまで言い切り、強硬姿勢を強めています。日本人初のICC所長である赤根智子氏の著書『戦争犯罪と戦う国際刑事裁判所は屈しない』(文春新書)を紐解きながら、元RKKアナウンサーの宮脇利充氏が、国際社会の激震と日本政府の対応が抱える問題点について解説します。聞き手はRKKの江上浩子氏です。🔶 アメリカによる「ICC制裁」とルビオ国務長官の解体表明今回の制裁は、ICCがイスラエルのネタニヤフ首相やハマス幹部、さらにはロシアのプーチン大統領らに対し、戦争犯罪や人道に対する罪の疑いで逮捕状を出したことへの反発から端を発しています。 * 強硬な制裁内容: 米国内の資産凍結、米国への入国禁止、米国企業や個人との取引禁止などが課され、所長本人だけでなく家族も対象とされています。 * 「解体」に言及するアメリカ: ルビオ国務長官は「全ての手段を用いてICCを解体する」と表明し、主権を脅かすことが不可能になるまで構造的な措置をとる構えを示しています。 * ここで押さえておきたいのが、ICC(国際刑事裁判所)の性質です。国連の機関である「国際司法裁判所(ICJ)」とは異なり、2002年に設立された独立した常設組織です。加盟国・地域は125にのぼりますが、アメリカ、ロシア、中国、イスラエルといった大国や当事国は非加盟です。 一方、日本は2007年に加盟して以来、最大の資金拠出国であり、2025年時点でも約45億6,000万円(分担率14.6%)を拠出する極めて重要な立場にあります。🔶 欧州の即時支援と、批判を浴びた日本政府の初動アメリカの制裁発表に対し、国際社会は即座に反応しました。 * 国際社会の迅速な反発: 欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長や国連のグテーレス事務総長をはじめ、オランダ、ドイツ、イギリスなど各国政府が「ICCの独立性を強く支持し、全面的に支援する」と即日で表明しました。 * 日本政府の遅れた軌道修正: 高市早苗首相は当初、「大変残念に思っている。関係国と意思の疎通を継続しながら対応していく」と述べるにとどまり、国内外から強い批判を浴びました。その後、「日本の立場と相いれない、大変深刻に受け止めている」と軌道修正を図りましたが、言うべきタイミングで毅然とした態度を示せなかった不信感は残りました。 * 宮脇氏は、赤根氏がICC裁判官に立候補した背景には、日本政府(法務省・外務省)からの強い要請と後押しがあったことを著書から指摘します。法の支配を体現するために国家の意思として彼女を送り出したにもかかわらず、同盟国であるアメリカに対して「それはおかしい」と即座に言えない姿勢は、真の対等な日米関係とは言えません。🔶 著書が警告する「ニュルンベルク裁判以前」への退歩赤根所長は著書『戦争犯罪と戦う』の中で、アメリカによる圧力とICCの存在意義について、次のように切実な警鐘を鳴らしています。「もしICCがなくなってしまうとしたら、それはニュルンベルク裁判以前の状態に戻ることを意味します。戦争における市民への組織的な攻撃が犯罪とみなされない、あるいは不処罰のまま放置されるのが当たり前という世界へと逆戻りしてしまうかもしれないのです」冷戦終結後の1990年代という歴史的な「雪解け」の時期だったからこそ誕生できたICC。現在の国際情勢で同様の裁判所をゼロから作ることは不可能であり、だからこそ「歴史の狭間で幸運にも誕生したICCを守り抜かなければならない」と訴えています。🔶 まとめ:力の支配ではなく「法の支配」を守るために「力の支配」が横行する世界になれば、一番被害を受けるのは軍事力に頼らない国際秩序を望む国々や民間人です。日本が果たすべき役割は、単に拠出金を出すことだけでなく、国際法や「法の支配」を守るために同盟国に対しても是々非々で主張を貫くことです。赤根所長が孤独な戦いを強いられる中、日本という国がどのような姿勢を貫くのかが、今まさに試されています。出演:元RKKアナウンサー・宮脇利充さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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新学期直前の「行けない焦り」とどう向き合うか――田中慎一朗校長が語る、子どもを追い詰めない「ノット・ノウイング(知らない姿勢)」の対話術

新学期直前の「行けない焦り」とどう向き合うか――田中慎一朗校長が語る、子どもを追い詰めない「ノット・ノウイング(知らない姿勢)」の対話術

新学期直前の「行けない焦り」とどう向き合うか――田中慎一朗校長が語る、子どもを追い詰めない「ノット・ノウイング(知らない姿勢)」の対話術

夏休みが終盤を迎え、2学期が近づくこの時期は、不登校や行きしぶりを抱える子どもたちにとって精神的な負担が急激に高まるタイミングです。熊本市立出水南中学校の田中慎一朗校長が、かつての不登校の教え子から聞いた切実な本音をもとに、大人が良かれと思ってかける言葉が潜むリスクと、心理学における「ノット・ノウイング(知らない姿勢)」を取り入れた寄り添い方について解説します。聞き手はRKKの江上浩子氏です。🔷 学校に行っていない子にとっても「新学期の始まり」は苦しい不登校の生徒にとって、夏休み中も新学期に入っても「学校に通っていない」という物理的な状況自体は変わりません。しかし、元不登校の教え子たちは「夏休みが終わって学校が始まった瞬間が一番きつかった」と口をそろえて振り返ります。夏休み中は全校生徒が休みであるため対等でいられますが、新学期が始まると「みんなは通えているのに、自分は通えていない」「できていない、悪いことをしている」という強い罪悪感や自己否定感が子どもの胸の中に押し寄せてきます。地震などの災害体験による不安も重なりやすい時期だからこそ、大人が子どもの心の中で起きている心理的な変化に深い関心を持つことが求められます。🔷 「不安だよね」「大丈夫?」という言葉が孕む罠子どもが新学期を前にソワソワしていたり憂鬱そうにしていたりすると、親や教員は「不安だよね」「大丈夫だよ」「無理なら休んでいいからね」と優しく声をかけがちです。しかし、アメリカの心理学者ハーレーン・アンダーソン氏らが提唱した家族療法や対話の理論(コラボレイティブ・アプローチ)では、こうした言葉がけが思わぬ逆効果を生む可能性が指摘されています。「不安」が前提として固定化される「学校に行くの不安だよね」と大人が言ってしまうと、対話の中で「不安であること」が事実として固定化され、子どもは「不安をどう解消するか」という枠組みに閉じ込められてしまいます。本音を隠させる圧迫感「大丈夫?」と聞かれると、子どもは心配する親に気を使って「大丈夫」と答えざるを得なくなります。これは地震などの被災時にも同様で、「親や大人が不安そうにしているから、自分が『怖い』と言うと余計に混乱させてしまう」と、子どもが自分の本音に蓋をしてしまう構造と同じです。🔷 子ども自身が「心の専門家」――「ノット・ノウイング」の姿勢とは大人側が経験や知識を持つ「専門家」として指導・支援しようとする姿勢がかえって子どもを追い詰めることがあります。そこで重要になるのが、知識や先入観を横に置き、大人が「ノット・ノウイング(私はまだあなたの心の中を知らないという姿勢)」に立つことです。当事者である子どもに教えてもらう子ども自身の心の中で何が起きているのかを一番よく知っている「専門家」は、大人ではなく子ども自身です。大人は「私はあなたの胸のうちをまだ知らないから、教えてほしい」というスタンスで向き合います。感情を決めつけずに語りを引き出す「あなたの中にモヤモヤしたものがあるなら、よかったら聞かせてほしい」と語りを促します。「それは毎日続くのかな?」「辛くならない瞬間もあるのかな?」と対話を重ねることで、子ども自身が自らの語りによって心情を整理していくプロセスを支えます。🔷 大人が心がけるべき3つの接し方答えをすぐに提示して問題を解決しようとするのではなく、子どもが安心して本音を語れる環境をつくるために、大人は以下の意識を持つことが大切です。自分の主観として伝える「あなた不安でしょ」と相手の感情を決めつけるのではなく、「あなたの様子を見ていて、私には少し不安そうに見えたよ。違っていたらごめんね」と、あくまで大人側の見え方(主観)として言葉をかけます。言葉を選ぶ「沈黙」を待つ子どもが言葉を選べずに考え込んでいる時間は、自分の気持ちにぴったり合う言葉を懸命に探している時間です。大人は途中で言葉を遮ったり誘導したりせず、ゆとりを持って待つ姿勢が必要です。気負わずに「ともにそこにいる」完璧な答えや解決策を提示する必要はありません。ただ一緒に過ごし、「あなたの話をいつでも聞く準備があるよ」という空気を発しながら、子どもの物語の中に寄り添い漂うことが何よりの救いとなります。🔷 まとめ2学期を迎えるにあたり、子どもたちも大人たちも気負いすぎる必要はありません。何か特別なアドバイスをしようとするのではなく、「私はあなたの今の気持ちをまだ知らないから、話したくなったときに教えてね」という姿勢で寄り添い、子どもが一人で抱え込まずに大人を頼れる環境を整えていくことが大切です。出演:熊本市立出水南中学校校長・田中慎一朗さん聞き手:江上浩子(RKK)

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「10年目の再度の地震」に立ち向かう心を守るために――斉場俊之氏が語る、いま私たちに必要な3つの考え方

「10年目の再度の地震」に立ち向かう心を守るために――斉場俊之氏が語る、いま私たちに必要な3つの考え方

「10年目の再度の地震」に立ち向かう心を守るために――斉場俊之氏が語る、いま私たちに必要な3つの考え方

――復旧の焦りや罪悪感を乗り越え、自分と地域を守る復興へのアプローチ熊本地震から10年という節目の年を迎え、大型観光企画「熊本デスティネーションキャンペーン」などで県内が活気と笑顔に包まれていた矢先、熊本を再び襲った大きな地震。熊本県内の停電はすべて解消されたものの、断水や避難所生活は続いており、住宅被害や罹災証明の手続きなど、被災現場では過酷な対応が続いています。1回目の地震を経験しているからこそ「みんな強いよね」と励まし合う一方で、観光や商業、農林水産業など産業全体への打撃も大きく、「前回よりも精神的にしんどい」と疲弊する声も少なくありません。このような厳しい状況下で、私たちはどのように心と生活を守っていけばよいのでしょうか。ライブ配信ディレクターの斉場俊之氏が、全国の被災地支援に携わってきた経験をもとに、今伝えたい3つのメッセージを語りました。聞き手はRKKの江上浩子氏です。🔶 1. 「がんばらない」をがんばる――我慢を溜め込まず、目の前の人に吐き出す熊本の人々は辛抱強く、「しょんなか(仕方がない)」「自分は家族も無事だったからまだ大丈夫」と現状を一身に受け止めてしまう傾向があります。その結果、1人で片付けをして熱中症になったり、必要な手伝いや行政支援を遠慮して一人で抱え込んでしまうケースが懸念されています。斉場氏は「そぎゃんこつは思わんちゃよか(そんなこと思わなくていい)」と強く語りかけます。口にするためらいを捨てる「誰に言えばいいのか」「断られたらどうしよう」と頭の中で悩み続ける前に、保健師や警察、県外から応援に駆けつけてくれている支援者など、目の前にいる人にいまの辛い気持ちや困りごとを言葉にして吐き出すことが大切です。「繋ぐ」支援の重要性応援に入っている支援側の人々も、目の前の相談をすべて自分で直接解決できるとは限りません。専門外の相談であっても「解決できる人や適切な窓口を探して繋ぐ」という姿勢を持つことで、一人ひとりの我慢や孤立を防ぐことができます。🔶 2. 「できない罪悪感」を持たない――普段通り暮らすことも立派な復興地震からの復興には必ず地域差や個人差という「時間差」が生じます。被害が比較的軽かった地域や人から順に、少しずつ日常が戻っていきます。そうした中で生じやすいのが、「隣の町や被災地がまだ大変なのに、自分たちだけ普通に生活していいのだろうか」という罪悪感です。自分の生活と心を優先する余震への恐怖や、自身の仕事・経済的な打撃を抱えている場合は、まず自分自身の生活と心身の安全を守ることが最優先です。体力や資金に余裕があればボランティアや寄付を行うのも素晴らしいことですが、それができないからといって罪悪感を抱く必要はまったくありません。日常を維持する価値特別な支援活動ができなくても、普段通りの日常を静かに暮らし続けること自体が、地域を支える立派な復興活動であり支援活動です。🔶 3. 「楽しむ」ことを忘れない――息抜きと経済循環で心と地域を守る阿蘇や人吉、天草といった県内の主要観光地では、交通状況や遠方からの自粛ムードにより観光客が減少するなどの影響が出ています。だからこそ、被災地から近い場所にいる私たちが、身近な地域に足を運んで「楽しむ」ことが大きな意味を持ちます。後片付けに追われている日々の息抜きに連日の片付けや過酷な環境から少し離れ、日帰りで出かけたり、映画や買い物で息抜きをすることは、疲れ切った心を守るために不可欠な時間です。地域経済を回す支援楽しむことを不謹慎だと遠ざけるのではなく、地元で消費し、笑顔を取り戻していく行動そのものが、疲弊した地域経済を活性化させる力となります。🔶 まとめ余震や復旧作業が続く中、焦りや不安から自分を追い詰めてしまう人が増えています。「がんばらないこと」を意識し、周りの人に甘え、できる範囲で普段通りの暮らしと楽しみを大切にする。一人ひとりが無理をせず自分自身を慈しむことこそが、長丁場となる復興への道のりを支える確実な一歩となります。出演:ライブ配信ディレクター・斉場俊之さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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困難な時こそ映画で日常を――上妻祥浩さんが選ぶ、夏休み注目の2作品

困難な時こそ映画で日常を――上妻祥浩さんが選ぶ、夏休み注目の2作品

困難な時こそ映画で日常を――上妻祥浩さんが選ぶ、夏休み注目の2作品

――恐竜襲来を乗り越える家族の絆から、津奈木町を舞台にした極上の短編アニメまで夏の盛りを迎える中、映画解説研究者の上妻祥浩さんが、いま観るべき注目の映画2作品をピックアップしました。日常の少しの気分転換や、明日への力を与えてくれる個性豊かな作品が揃いました。聞き手はRKKの江上浩子です。🔷 1. 恐竜の出現に立ち向かう家族の奮闘『オークストリートの異変』2026年8月14日(金)公開公式サイトはこちら👉 https://oak-street.jp/アメリカのどこにでもある穏やかな住宅街を襲った突然の「異変」。その正体は、街に突如出現した恐竜たちでした。▶ 豪華キャストが演じる「家族の団結」主人公夫婦を演じるのは、名実ともにトップスターであるアン・ハサウェイとユアン・マクレガーです。突如として極限状態に陥った夫婦と家族が、互いに協力し合いながら困難を切り抜けていく姿を、圧倒的なスケールとスリルで描きます。▶ 困難を共に乗り越えるテーマ性理不尽な災難に見舞われても、家族や大切な人と力を合わせて乗り越えようとする姿勢は、今の私たちが抱く想いにも深く重なるメッセージを持っています。映画『プラダを着た悪魔2』など多角的な活躍が続くアン・ハサウェイの、新たな挑戦と魅力が詰まったハラハラドキドキの一作です。🎁 番組からのお知らせ(ムビチケプレゼント)映画『オークストリートの異変』の公開を記念して、映画鑑賞券(ムビチケ)を抽選でお2人にプレゼントいたします。応募方法: メールの件名に「オークストリートの異変希望」と明記し、本文にお名前、ご住所、番組へのメッセージをご記入の上ご応募ください。宛先: 515@rkk.jp締め切り: 来週水曜日(8月12日)まで(当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます)。🔷 2. 津奈木町の風景と「あのちゃん」の演技が光る『しらぬひ』2026年8月21日(金)公開公式サイトはこちら👉 https://gaga.ne.jp/shiranuhi/熊本の夏の風物詩としても知られる「不知火」をモチーフに描かれた、36分間の濃密な短編アニメーション映画です。熊本・Denkikan(電気館)にて公開されます。▶ 新鋭監督と名門スタジオのタッグ本作を手がけたのは、『君の名は。』や『すずめの戸締まり』などの大ヒット作を生み出してきたアニメーションスタジオ「コミックス・ウェーブ・フィルム」に見出された期待の片野坂亮(かたのさか・りょう)監督です。抒情的で美しい映像美が、深い物語を包み込みます。▶ 津奈木町の実在の風景が登場舞台となる漁村のモデルには、熊本県葦北郡津奈木町が起用されています。かつて日本で唯一の海上小学校として知られた「旧・赤崎小学校」をはじめ、実際に町内に存在する建物や美しい風景が劇中に多数登場し、地元の人々にとっては強い親近感を持って鑑賞できる作品となっています。▶ 「あのちゃん」による驚異的な少年役の声演技母親が家出し、酒浸りの父親と二人で暮らす少年の心の葛藤と、沖に浮かぶ弁天島で出会う不思議な少女との交流が描かれます。主人公の少年声を担当したあのちゃん(ano)の演技力は圧倒的で、プロの声優と見紛うほどの豊かな表現力が作品の完成度を一段と引き上げています。🔷 まとめ:映画館で一呼吸を置き、日常を取り戻すきっかけに片付けや復旧作業、日常の慌ただしさなど、大変な状況に置かれている時期だからこそ、涼しい映画館に身を置き、作品の世界に没頭することは大切な「心の休息」になります。「映画を通じて少しでも気分転換を図り、自分たちのペースで日常を取り戻していくきっかけにしてほしい」と上妻さんは語りました。出演:映画解説研究者・上妻祥浩さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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避難所にダイバーシティを――内閣府「避難所チェックシート」と、熊本地震10年で浮き彫りになった「子どもの静かな声」

避難所にダイバーシティを――内閣府「避難所チェックシート」と、熊本地震10年で浮き彫りになった「子どもの静かな声」

避難所にダイバーシティを――内閣府「避難所チェックシート」と、熊本地震10年で浮き彫りになった「子どもの静かな声」

大規模な地震災害の発生直後、避難所の管理・運営現場では食料や水、寝床、空調の確保といった緊急対応に追われます。しかし、そうした混迷を極める状況だからこそ、「多様性を尊重し、あらゆる人を取り残さない避難所運営」という視点が欠かせません。元RKKアナウンサーの宮脇利充氏が、内閣府の「避難所チェックシート」の活用法や、熊本地震から10年を経て語られた「子どもたちの切実な葛藤」について解説します。聞き手はRKKの江上浩子です。🔷 「誰も取り残さない」避難所作りの指針――内閣府「避難所チェックシート」とは災害発生時、熊本県や熊本市のホームページにも掲載される内閣府(男女共同参画局)の「避難所チェックシート」は、避難所における配慮や運営のあり方を具体的に点検するためのツールです。プライバシーや衛生面の配慮に加え、特に重視されているのが「運営体制」と「運営ルール」の改善です。▶ プライバシー・衛生面への配慮授乳室やオムツ替えスペースの確実な設置女性用トイレの数量確保(男性より多めに配置)や、女性用品の配置ピクトグラム(絵文字)や「やさしい日本語」による分かりやすい部屋表示▶ 運営体制と代表性の確保避難所の運営責任者に「男女双方」を配置する要介護者、乳幼児連れの保護者、中高生、外国人など、様々な立場の代表者を運営組織に参画させる▶ 公平な運営ルールの設定炊き出しや清掃、トイレ掃除などの負担が特定の性別(女性)に偏らないよう、男女問わず全員で分担する🔷 能登半島地震でも繰り返された「固定的な性別役割分担」の課題なぜ、こうしたチェックシートによる意識改革が必要なのでしょうか。2024年1月に発生した能登半島地震の避難所でも、過去の災害同様の課題が浮き彫りになりました。平時から「男性がリーダー、女性がサポート役」という固定的な性別役割分担意識が強い地域や自主防災組織では、混乱する災害時にその習慣がそのまま避難所運営に持ち込まれてしまいます。その結果、以下のような問題が発生しました。トイレ掃除や炊き出しの負担が女性に集中する運営スタッフが男性ばかりであるため、女性が生理用品などの支援物資を受け取りづらくなる運営のトップやスタッフに女性や多角的な視点を持つ人を配置することは、避難者全員の尊厳を守るために不可欠な要素です。🔷 熊本地震から10年――語られ始めた「子どもの静かな声」今回のチェックシートで「中高生など若者も運営メンバーに加える」という点が提示されている背景には、災害時に子どもや若者の声が置き去りにされてきた歴史があります。熊本市男女共同参画センター「はあもにい」が2026年3月に発行した情報誌『はあもにい』第99号では、「熊本地震から10年、子どもの静かな声に学ぶ、誰も取り残さない防災の形」と題した特集が組まれました。2016年の熊本地震当時、小・中学生だった若者たちが大人になり、当時の葛藤を語っています。当時15歳(現在24歳・女性):「プライバシーがなく、女性用のお風呂に高学年の男の子がお母さんと一緒に並んでいるのも嫌でした。違和感を抱きつつも、忙しそうな大人たちには決して言えませんでした」当時11歳(現在20歳・男性):「パニックになっている大人を見て、自分が不安を口にすればもっと混乱させてしまうと考え、静かに耐えていました」当時13歳(現在23歳・女性):「あまりの恐怖で県外の祖父母の家に避難しましたが、同級生が学校の片付けやボランティアをしているのを知り、自分だけが逃げてしまったと責めていました」大人たちが疲弊しパニックになる中、子どもたちは自分の感情に蓋をし、静かに痛みを抱え込んでいたのです。🔷 子どもを「守られるだけの存在」にしないために情報誌『はあもにい』の編集者であり、防災士・消防団員でもある榊育代氏は、若者たちの証言を受けて次のように記しています。「10年前、被災した若者たちが胸の奥に閉じ込めていた言葉。そこには、非日常と向き合う大人たちの不安を察して、自分の感情に蓋をせざるを得なかった子どもたちの切実な姿がありました。まずは子どもを守られる存在としてしっかりと認め、性別や年齢による役割にとらわれず、一人ひとりの尊厳や小さな声をわがままと切り捨てない気持ちが、安心できる環境へと繋がっていきます」子どもや若者を単なる「保護対象」や「手伝い要員」として扱うのではなく、一人の当事者としてその意見を聞き、運営プロセスに巻き込んでいく姿勢が求められています。🔷 まとめ:性暴力・DV防止と公的窓口の活用避難所という非常時・密閉された空間では、性暴力やセクハラ、DV(ドメスティック・バイオレンス)のリスクも高まります。こうした被害に遭遇した、あるいは見かけた場合は、決して口をつぐまず、設置された公的な相談窓口や専門機関へ速やかに相談することが重要です。一人ひとりの多様な視点を避難所運営に反映させることが、誰もが安全・安心に過ごせる避難生活への一歩となります。出演:元RKKアナウンサー・宮脇利充さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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1人あたり「約8万8,000円」の重み――川辺川ダム計画60年、強制収用へ向かう事業認定と「費用対効果」の真実

1人あたり「約8万8,000円」の重み――川辺川ダム計画60年、強制収用へ向かう事業認定と「費用対効果」の真実

1人あたり「約8万8,000円」の重み――川辺川ダム計画60年、強制収用へ向かう事業認定と「費用対効果」の真実

1966年(昭和41年)の計画発表から今年でちょうど60年を迎えた川辺川ダム計画。2027年度の本体着工、2035年度の完成に向け、2026年7月に入り大きな動きが相次いでいます。金子国土交通大臣による事業認定の告示や、開示文書から明らかになった巨額の熊本県負担額、そして疑惑の「費用対効果(B/C)」について、元RKKアナウンサーの宮脇利充氏が解説します。聞き手はRKKの江上浩子です。🔶 事業認定告示と、明らかになった「県民1人あたり約8万8,000円」の負担2026年7月15日、金子国交大臣が川辺川ダム計画に対する「事業認定」を告示しました。これにより、任意の協議で取得できなかった土地について、県の収用委員会の採決をもって強制収用することが可能となります。土地の99%は取得済みであり、行政側にとっては着実な前進と見られますが、その裏で巨額の公金負担の実態が浮き彫りになりました。7月1日、市民グループ「子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会」が県の情報公開文書をもとに発表したデータによると、以下の事実が判明しています。 * これまでに熊本県が負担した額: 約520億円 * 今後、熊本県が負担する見込み額(市民グループ独自試算): 約620億円 熊本県の推計人口(2025年10月1日時点:168万3,115人)で割ると、生まれたばかりの赤ん坊も含めて県民1人あたり「約8万8,000円」の負担となります。 4人家族であれば35万円を超える計算です。さらに近年の建設コストや資材価格の高騰を考慮すれば、この金額が膨らみ続ける懸念はぬぐえません。これに対し、木村敬熊本県知事(7月2日会見)は「県民の命と暮らしを守るため、負担金を払ってもダムを推進する」と表明しています。🔶 費用対効果(B/C)「2.4」のからくり――過去の支出を外すと見えてくる「0.4」の実態大型公共事業を実施・継続するにあたっては、費用対効果(B/C=ベネフィット・パー・コスト)が「1.0」以上であることが要件とされています。川辺川ダムの費用対効果は公表上「2.4」とされていますが、ここには大きな「計算上の仕掛け」が存在します。【費用対効果(B/C)の現実】▶ 国交省の公表値(残事業のみ):2.4▶ これまで投入した過去の全費用を含めた実質値:0.4▶ 洪水の被害想定(過大評価)を現実的に修正した試算:0.1国交省のルールでは、過去に投入した巨額の費用を計算式から除外することが認められているため、見かけ上のB/Cを高く維持できています。しかし、全体の投入コストから見れば「1.0」を大幅に下回る「0.4」、さらに嘉田由紀子参議院議員が指摘するように被害想定の過大さを正せば「0.1」まで下落するのが実態です。🔶 2020年豪雨の教訓――救えなかった命と「共同検証」の拒否2020年7月の球磨川豪雨水害において、流域で亡くなった50人の方々の死因について、市民グループが200人以上の住民へ聞き取り調査を行いました。その結果判明したのは、死亡原因のほとんどが「球磨川本流の水位がピークに達する数時間前に起きた、支流の氾濫や増水、山の斜面崩落」であったということです。ダムは上流で降った雨を一時溜める機能しか持たず、下流域で起きた支流の氾濫や斜面崩落を防ぐことはできません。市民グループは県や国に対して「共同検証」を呼びかけていますが、木村知事は「共同検証を行うと、国や有識者、一部住民の見解を全否定することになる」として拒否を続けています。🔶 新刊『球磨川流域物語』に学ぶ、対話を逃げない姿勢宮脇氏は、2026年7月1日に刊行された嘉田由紀子氏の著書『球磨川流域物語 水害、ダム問題に挑む女性たち』(つり人社)を紹介しました。本書の中では、かつて熊本県知事を務めた潮谷義子氏のエピソードが取り上げられています。2001年12月、相良村の体育館に3,000人もの住民が集まった激しい討論会の場において、夕方5時を過ぎて退場しようとした賛成派の住民に対し、潮谷知事(当時)は次のように訴えました。「この議論はまだ終わっていません。ぜひとどまってください」事業を強硬に進めるのではなく、賛反対立の渦中であっても正面から対話に向き合おうとした当時の熱量と姿勢こそが、いまの行政に強く問われています。🔶 まとめ総事業費4,900億円(残事業費2,560億円)という巨額の予算が動く川辺川ダム計画。単なる「治水対策」という説明にとどまらず、将来世代が背負う財政負担や、本当に命を守るために必要な防災対策は何なのかについて、私たちがデータと事実に基づいた検証を続けていく必要があります。出演:元RKKアナウンサー・宮脇利充さん聞き手:江上浩子(RKK)

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「正しさを教える」前に、まず話を聴く 熊本刑務所と出水南中学校をつなぐ「リフレクティング」の試み

「正しさを教える」前に、まず話を聴く 熊本刑務所と出水南中学校をつなぐ「リフレクティング」の試み

「正しさを教える」前に、まず話を聴く 熊本刑務所と出水南中学校をつなぐ「リフレクティング」の試み

今回の「ニュース515+」には、熊本市立出水南中学校の田中慎一朗校長とともに、熊本刑務所から2人のゲストが出演しました。熊本刑務所 矯正処遇部 看守長の桑原悠二さんと、同じく矯正処遇部 教育専門官の竹重昂宏さんです。一見すると、環境も目的も大きく異なる中学校と刑務所。しかし、双方はいま、「リフレクティング」と呼ばれる対話の手法を通じて、互いの実践を学び合っています。共通しているのは、相手に“正しい答え”を与えるのではなく、安心して自分の言葉を話せる場所をつくることです。聞き手は江上浩子(RKK)です。🔶 中学校と刑務所を結んだ「リフレクティング」出水南中学校では、生徒たちが自分の思いや悩みを安心して語れる環境をつくるため、「リフレクティング」を学校教育に取り入れています。リフレクティングとは、話し手の言葉をじっくり聴き、聞き手が受け取ったことを断定せずに言葉にして返す対話の手法です。相手を評価したり、すぐに助言をしたりするのではなく、「私はこのように受け取りました」と伝えます。その言葉を聞いた本人が、改めて自分の思いや行動について考える時間をつくります。もともとは対話や支援の現場で用いられてきた手法ですが、熊本刑務所でも、受刑者の改善更生や再犯防止に向けた取り組みの中で実践されています。「熊本刑務所でリフレクティングが行われていると知り、学校にも取り入れたいと思いました。刑務所と中学校は違う場所ですが、人の話を聴くという点では、とても親和性があると感じたんです」(田中校長)出水南中学校の教職員が熊本刑務所へ研修に出向く一方、希望する生徒が熊本刑務所の職員によるリフレクティングを体験するなど、双方が行き来しながら実践を重ねています。🔶 「教える」ことから「一緒に考える」ことへ刑務所に対して、「厳しく管理する場所」という印象を持つ人は少なくありません。これまでの受刑者教育では、職員側が正解を知っているという前提で、改善すべき点を伝える場面も多くありました。もちろん相手の話は聞きます。しかし、最終的には職員側が伝えたい内容へ導いていく形になりやすかったと、竹重さんは振り返ります。「以前は、こちらが正解を知っているような態度で話を聞き、最後にはこちらが伝えたいことを伝える形になっていました。でも、リフレクティングでは、まず相手の話をじっくり聴きます」(竹重さん)聞き手は、相手の話を聞いて感じたことを「こういうことではないですか」と決めつけるのではなく、「私はこのように受け取りました」と返します。受刑者本人が、その言葉を聞きながら考え、自分自身の問題と向き合っていくのです。これは単に優しく接することでも、責任を曖昧にすることでもありません。「甘やかすということではありません。むしろ、こちらが答えを出さないからこそ、本人が考え、向き合い続けなければならないんです」(竹重さん)🔶 安心して話せる場所が、変化の入口になる熊本刑務所では、リフレクティングを行うための環境づくりにも力を入れています。安心して話せるよう、専用の部屋を整え、無理に話す必要はないことも伝えます。話したくなったときには、自分の中に抱えてきた出来事や思いを語ることができます。桑原さんは、そうした場所が存在すること自体に意味があると話します。「話すことを強制されるのではなく、話したいときには受け止めてもらえる場所がある。それだけでも、受刑者の気持ちは変わってくると思います」(桑原さん)犯罪行為だけを見れば、受刑者は罪名や番号によって管理される存在になりがちです。しかし、改善更生や社会復帰を本気で考えるためには、その人がどのような背景を持ち、どのような人生を歩んできたのかを知る必要があります。「受刑者という記号やラベルだけではなく、一人の人として見なければ始まらないと思っています。その人の背景を見て初めて、社会復帰や再犯防止を考えられるのではないでしょうか」(桑原さん)🔶 受刑者だけでなく、職員の心も支えるリフレクティングは、話をする受刑者だけでなく、話を聴く職員にも変化をもたらしています。刑務所では、ときに殺人事件をはじめとする重大な犯罪について、受刑者の話を聴かなければなりません。その重い内容を一人で受け止め、「どんな言葉をかけるべきか」と考えることは、職員にとっても大きな負担です。竹重さんも、以前は身構えてしまうことがあったと話します。「重い事件の話を聞くとき、一人でどんな言葉をかければいいのかと考えていました。リフレクティングは一人で答えを出す場ではありません。相手の話を聞きながら、一緒に考えることができます」(竹重さん)何かを決定したり、結論へ導いたりする責任を一人で背負う必要がありません。そのため職員自身の心理的な負担が軽くなり、結果として、より前向きに受刑者と向き合えるようになったといいます。職員同士でも、「この人が本当に変わっていくためには何が必要か」を話し合う機会が、少しずつ増えてきました。🔶 学校もまた「正しさ」を教えすぎていないか田中校長は、刑務所での実践を聞きながら、学校にも同じ課題があると感じています。先生と生徒という関係では、教員が「正しいことを教える側」になりやすいものです。しかし、その正しさが目の前の子どもにとって受け入れられるものなのか。その行動の背景に、本人にしか分からない事情や物語がないか。そこを見ないまま指導してしまうことがあります。「私たち教員も、つい正しいことを教えようとします。でも、まずその子の話を本当に聞いているのか。そこを考えなければいけません」(田中校長)子どもの話を十分に聴いたうえで、本人が自分の行動や気持ちと向き合えるように支える。その文化が学校に根づけば、子どもたちも「先生に何かを言われる」のではなく、「自分で考える」機会を持てるようになります。🔶 刑務所と学校に共通する「人を人として見る」姿勢刑務所と中学校では、年齢も置かれている状況も異なります。それでも、相手を一人の人として尊重し、安心して話せる関係をつくるという点では、共通するものがあります。学校では生徒を「問題行動を起こした子」としてだけ見るのではなく、その背景まで知ろうとすること。刑務所では受刑者を「罪を犯した人」としてだけ見るのではなく、社会へ戻っていく一人の人として向き合うこと。どちらも、すぐに答えを出すのではなく、対話を続ける姿勢が求められます。「生徒を一人の人として見て、心理的な安全性が確保された中で向き合う。刑務所と学校が一緒に取り組むことで、これからどんな展開が生まれるのか、私自身も楽しみにしています」(田中校長)🔶 対話は、相手を変えるためだけのものではないリフレクティングの目的は、話し手を思い通りに変えることではありません。相手の言葉を聴くことで、聞き手自身の見方も変わっていきます。受刑者と刑務所職員、生徒と教員。立場の違いはあっても、どちらか一方だけが答えを持っているわけではありません。安心して話し、聴き、一緒に考える。その小さな積み重ねが、受刑者の社会復帰や再犯防止につながり、学校では子どもたちの成長や信頼関係につながっていきます。熊本刑務所と出水南中学校による今回の連携は、「教育とは、正しさを一方的に伝えることではなく、相手とともに考え続けることではないか」と問いかけています。【出演】熊本市立出水南中学校 校長田中慎一朗さん熊本刑務所 矯正処遇部 看守長桑原悠二さん熊本刑務所 矯正処遇部 教育専門官竹重昂宏さん【聞き手】江上浩子(RKK)

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「はやぶさ2」はまだ旅の途中――小惑星トリフネへの挑戦が教える「未来に先回りして備える力」

「はやぶさ2」はまだ旅の途中――小惑星トリフネへの挑戦が教える「未来に先回りして備える力」

「はやぶさ2」はまだ旅の途中――小惑星トリフネへの挑戦が教える「未来に先回りして備える力」

小惑星リュウグウのサンプルを地球へ届け、日本中を沸かせた探査機「はやぶさ2」。その役目は、すでに終わったと思っていた人も多いかもしれません。しかし、「はやぶさ2」は今も宇宙を飛び続けています。2026年7月5日には、小惑星「トリフネ」への高速フライバイ探査に成功しました。なぜ、役目を果たしたはずの探査機が、再び別の小惑星を目指したのでしょうか。ライブ配信ディレクターの斉場俊之さんが、「はやぶさ2」の新たな挑戦から見えてくる“未来への備え”について語りました。聞き手はRKKの江上浩子です。🔶 秒速約5キロ、小惑星トリフネへの大接近2026年7月5日午後6時30分ごろ、「はやぶさ2」は小惑星トリフネの近くを高速で通過する「フライバイ探査」に成功しました。フライバイとは、天体に着陸したり、その周りを回ったりするのではなく、近くを通過しながら観測する方法です。今回の相対速度は、秒速およそ5キロ。わずかな時間の中でカメラや観測機器をトリフネへ向け、画像や科学データを取得しました。JAXAは、同日午後6時35分に探査機が正常であることを確認しています。JAXAが公開した画像は、最接近直前の午後6時29分59秒に撮影されたものです。このとき「はやぶさ2」とトリフネの距離は約10キロ。公開画像には、2つの塊が連なったような細長い姿が写っています。斉場さんは、その姿を初代「はやぶさ」が探査した小惑星イトカワになぞらえました。「イトカワも落花生のような形でした。トリフネも、2つの天体がつながったように見えます。宇宙には、丸くない天体が意外とたくさんあるのかもしれない。そこも面白いところです」🔶 2億8000万キロ先を、リアルタイムでは操れない今回の探査当時、「はやぶさ2」と地球との距離は約2億8000万キロ。電波が届くまで片道約16分、往復では30分以上かかります。つまり、地上から映像を見ながら、その場でハンドルを切るように操作することはできません。事前に軌道や速度を精密に計算し、探査機自身が計画通りに動くよう指令を送っておく必要があります。斉場さんの事前資料にも、通信の遅れを含む今回の厳しい条件が整理されています。ほんの少し計算がずれれば、撮影できないだけでなく、小惑星に衝突する危険もあります。その状況で、極めて小さな天体へ正確に接近し、観測に成功したこと自体が、大きな技術的成果です。【数字で見るトリフネ探査】▶ フライバイ成功:2026年7月5日午後6時30分ごろ▶ 通過時の相対速度:約秒速5キロ▶ 公開画像の撮影距離:約10キロ▶ 当時の地球との距離:約2億8000万キロ▶ 通信時間:片道約16分🔶 リュウグウの次は、なぜトリフネだったのか「はやぶさ2」の本来の目的地は、小惑星リュウグウでした。リュウグウの表面物質を採取し、2020年12月6日にカプセルを地球へ届ける「サンプルリターン」に成功。持ち帰った砂からは、アミノ酸を含む有機物や水などが確認され、太陽系や生命の材料がどのように生まれたのかを探る研究が続いています。通常なら、この時点で探査機の役割は終わります。しかし、「はやぶさ2」にはイオンエンジン用の燃料が残り、機体も正常に動いていました。そこでJAXAは、探査を続ける「拡張ミッション」を決定します。斉場さんは、この状況をマラソンに例えます。「フルマラソンを走り終えたと思ったら、『実は100キロマラソンでした』と言われたようなものです。大変ですけれど、探査機にとっては新しい役目を与えられたわけです」「はやぶさ2」は、今後2027年と2028年に地球の重力を利用して速度と方向を変える「地球スイングバイ」を行い、2031年には最終目的地である小惑星「1998KY26」への到着を目指します。🔶 トリフネ探査と「プラネタリーディフェンス」トリフネは、地球の近くを通る軌道を持つ「地球接近小惑星」の1つです。今回の探査には、天体の形や表面を調べる科学的な目的に加え、「プラネタリーディフェンス」に役立つ技術を確かめる目的があります。プラネタリーディフェンスとは、日本語にすると「地球防衛」です。ただし、相手は宇宙人や怪獣ではありません。地球へ衝突する可能性のある小惑星や彗星を早く発見し、必要に応じて衝突を避けるための取り組みです。仮に危険な小惑星が見つかった場合、対策の1つとして考えられているのが、探査機を小惑星に衝突させ、その軌道をわずかに変える方法です。今回、「はやぶさ2」がトリフネに衝突したわけではありません。しかし、高速で移動する小さな天体へ正確に近づける技術は、将来、探査機を狙った場所に当てる技術にもつながります。JAXAも、トリフネへの近接飛行は、プラネタリーディフェンスに貢献する技術実証だと位置づけています。🔶 映画『アルマゲドン』は、完全な空想ではない小惑星から地球を守る物語と聞けば、映画『アルマゲドン』を思い浮かべる人もいるでしょう。映画では、人間が小惑星へ向かい、核爆弾を仕掛けて破壊しようとします。現実には、それほど単純ではありません。小惑星の大きさ、材質、回転、軌道などによって、必要な対策は変わります。衝突が目前に迫ってから慌てても、間に合わない可能性があります。だからこそ科学者たちは、危険が差し迫っていない今から天体を観測し、小惑星へ正確に近づく方法や、軌道を変える方法を研究しています。「映画の中の荒唐無稽な話に見えても、それを現実の技術として研究している人たちがいます。日本の科学者が、その最前線にいることを知ってほしいですね」🔶 起きてから騒ぐのではなく、起きる前に考える斉場さんが「はやぶさ2」の挑戦から受け取った最大のメッセージは、「先手で備えることの大切さ」です。小惑星の衝突は、明日すぐに起きる可能性が高いものではありません。しかし、人類が長く文明を続けていけば、いつか向き合わなければならない自然災害の1つです。差し迫った危険でないからといって、考えることをやめてしまえば、実際に危険が近づいたときには間に合いません。この考え方は、宇宙だけの話ではありません。▶ 大雨や地震などの災害▶ 道路の渋滞や公共交通の問題▶ 人口減少や地域社会の維持いずれも、問題が深刻になってから対策を始めるより、平穏なうちに将来を想像し、準備を進めることが重要です。「良い未来を思い描くことは楽しい。でも、良くない未来を想像することは気が重いので、つい後回しにしてしまいます。だからこそ、平時のうちにいくつもの未来を考え、今できることを少しずつ始める必要があると思います」🔶 小さな探査機が示す、大きな備え「はやぶさ2」は、すでに大きな成果を挙げた探査機です。それでも、残された燃料と機能を生かし、さらに遠い天体を目指しています。その旅は、単なる宇宙のロマンにとどまりません。遠い未来に起こりうる危険を想像し、まだ余裕のあるうちから技術を磨く――。小さな探査機が宇宙で続けている挑戦は、私たちの暮らしにも通じる姿勢を教えてくれます。起きてから慌てるのではなく、起きる前に考える。「はやぶさ2」は今も、2億キロを超える彼方から、その大切さを伝えながら旅を続けています。【出演】ライブ配信ディレクター斉場俊之さん【聞き手】江上浩子(RKK)

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『トイ・ストーリー5』本日公開!巨匠の選曲から至高のフィルム上映まで!上妻祥浩さんが厳選する初夏の注目映画4作🎥

『トイ・ストーリー5』本日公開!巨匠の選曲から至高のフィルム上映まで!上妻祥浩さんが厳選する初夏の注目映画4作🎥

『トイ・ストーリー5』本日公開!巨匠の選曲から至高のフィルム上映まで!上妻祥浩さんが厳選する初夏の注目映画4作🎥

映画解説研究者の上妻祥浩さんをゲストに迎え、現在公開中および今月公開される大注目作を厳選してご紹介します。単なるエンターテインメントに留まらず、現代社会の課題である「デジタル・AIとの共存」や、昨今の情勢にも通じる「危機管理」といった深いテーマ性を持つ作品が集まりました。聞き手はRKKの江上浩子です。🔶 ジェームズ・ガンの瑞々しい選曲が光る、新たなヒロイン像『スーパーガール』現在公開中 公式サイトはこちら👉 https://supergirl-movie.jp/DCコミックスが誇る最強のヒロインが、現代にふさわしい姿でスクリーンに登場しています。1984年にも一度映画化された歴史を持つキャラクターですが、今作はひと味違います。親しみやすいヒロインの成長: 物語の序盤では、地球で少しのんびりとした日常を送っている主人公。しかし、地球と海、そして大切な愛犬に危機が迫ることで、世界を救うために凛々しく立ち上がります。ジェームズ・ガンの卓越した選曲センス:脚本を手がけたのは、マーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズの監督として世界的大ヒットを飛ばしたジェームズ・ガン。既成のヒット曲を絶妙なシーンに配置する彼の手腕が今作でも遺憾なく発揮されており、聴く人が思わず懐かしさを覚える名曲たちが物語を劇的に盛り上げます。🎁 番組からのお知らせ(公開記念読者プレゼント)映画『スーパーガール』の公開を記念して、「オリジナルカードホルダーとストラップのセット」を抽選で2人にプレゼントいたします。応募方法: メールの件名に「スーパーガールグッズプレゼント希望」と明記し、本文にお名前、ご住所、電話番号、番組へのメッセージをご記入の上、ご応募ください。宛先: 515@rkk.jp締め切り: 7月8日、来週の水曜日まで(当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます)。🔶 電子タブレット時代における「おもちゃと人間の共存」を描く『トイ・ストーリー5』2026年7月3日(金)本日公開 公式サイトはこちら👉 https://www.disney.co.jp/movie/toy51996年の第1作公開から約30年。前作から7年ぶりの続編となる待望のシリーズ最新作が、ついに本日より公開となります。時代を反映したストーリー:前作でウッディと別れ、新しい女の子の家で暮らすおもちゃたち。しかし、女の子が最新型の電子タブレットに夢中になり、「自分たちはおもちゃとしてもう必要ないのではないか」と深く悩むところから物語が始まります。離ればなれになっていたウッディも、この危機を解決するために仲間たちのもとへ駆けつけます。大人こそ考えるべき「デジタルとの付き合い方」:単に電子機器を子どもから遠ざけるのではなく、AIや最新デバイスが普及した現代において「いかにうまく共存していくか」を捉えた、非常にタイムリーな作品です。人間らしい温もりやおもちゃとの触れ合いの価値を、大人も子どもも改めて見つめ直すきっかけを届けてくれます。🔶 吉本ばなな原作×岸井ゆきの主演で描く、静かな魂の再生『シンシン アンド ザ マウス(SINSIN AND THE MOUSE)』2026年7月17日(金)より熊本・Denkikanにて公開 公式サイトはこちら👉https://www.culture-pub.jp/sinsinmovie/名作映画『ケイコ 目を澄ませて』での圧倒的な演技で大ブレイクを果たした実力派女優・岸井ゆきのさんが主演を務める、日本と台湾の合作映画です。喪失感からの旅立ち: 吉本ばななさんの短編小説を原作に、長年母親の介護を続け、その最期を看取ったことで深い心の傷(喪失感)を抱えたヒロインの姿を描きます。ベタつかない「愛」の形:立ち直れないまま台湾へと渡った彼女は、そこで同じく過去に傷を持つ青年・シンシンと出会います。二人の関係は安易な恋愛映画の形を取らず、互いの痛みを静かに共有し、交流を重ねる中でゆっくりと心を再生させていく、心に深く染み入るヒューマンドラマに仕上がっています。🔶 35ミリフィルムで蘇る、色褪せない危機の教訓『日本沈没』(1973年版)2026年7月18日(土)より天草・本渡第一映劇にて上映 本渡第一映劇サイトはこちら👉 https://daiichieigeki.com/4577/天草市の「本渡第一映劇」で定期開催されている「天草市民シアター」では、現代主流のデジタル上映ではなく、「35ミリフィルムでの上映」という強いこだわりを持って名作を届け続けています。災害大国・日本に響くタイムリーなテーマ:近年、各地で自然災害が相次ぐ中、1973年公開の不朽の名作『日本沈没』がリバイバル上映されます。国土を失うという極限状態に置かれた日本人の運命を描いた民族論的なテーマは、今見ても全く色褪せません。丹波哲郎が魅せる圧倒的な「危機管理」:今作の見どころは何と言っても、丹波哲郎さんが演じる総理大臣の姿です。未曾有の国難に対してトップがどのようにリーダーシップを発揮し、危機管理を行うべきかという、現代の政治や社会にも強く一石を投じる重厚な名演技を大スクリーンで堪能できます。🔶 まとめ:初夏の映画館で受け取る「生きるヒント」「今月ご紹介した作品は、爽快なアメコミ、現代のデジタル社会を風刺したアニメーション、台湾の美しい景色とともに描かれる人間ドラマ、そして日本の歴史的名作と、劇場で観るべき価値のある映画ばかりです。快適な環境の映画館へ、ぜひ大切な方と一緒にお出かけください」と上妻さんは結びました。出演:映画解説研究者・上妻祥浩さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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「愛国」の法制化がもたらす不自由の足音――「国旗損壊罪」と表現の自由の境界線

「愛国」の法制化がもたらす不自由の足音――「国旗損壊罪」と表現の自由の境界線

「愛国」の法制化がもたらす不自由の足音――「国旗損壊罪」と表現の自由の境界線

サッカーのワールドカップなどの熱狂もあり、街やスタジアムで「日の丸」を目にする機会が増えています。そんな中、国会では自国の国旗を傷つける行為を処罰する「国旗損壊罪」の法案審議が進められています。自民党、日本維新の会、国民民主党、参政党の4党が共同提出したこの法案は、成立の公算が大きいとされていますが、国民の意識やメディアの論調はどのように分かれているのでしょうか。元RKKアナウンサーの宮脇利充氏が、各紙の報道や専門家の見解を交え、この法案が社会に与える影響を解説します。聞き手はRKKの江上浩子です。🔶 世論調査に見る国民の温度感――「必要」が過半数も、無党派層には慎重論2026年6月20日・21日に行われた各社の世論調査では、法案を「必要」とする声が多数派を占めているものの、支持層によって明確な違いが見られます。 * 朝日新聞の世論調査: 「作る必要がある」が52%、「その必要はない」が40%と、12ポイントの開きでおよそ過半数が必要性を認めています。ただし、自民党支持層では「必要」が65%に達する一方、無党派層では「必要ない」が47%(必要は41%)と逆転しています。 * 共同通信の世論調査: 「必要」が49.7%、「必要ない」が42.3%となり、やはり必要とする声が上回っています。 スポーツ国際大会などの高揚感も手伝い、「国旗を大切に扱わないのは良くない」という心情が数字に表れていると言えますが、これが「法律による処罰」に直結することへの是非は慎重に見極める必要があります。 🔶 メディアの論調――「公共の福祉」か「恣意的運用の防止」かこの法案を巡り、各新聞社の社説も賛成の立場から異なる視点を提示しています。 * 産経新聞の社説: 今国会での成立を強く支持。「国旗の損壊は社会の秩序を乱し、公共の福祉に明確に反する」とし、憲法12条の「自由や権利の乱用禁止」を根拠に、中道改革連合や共産党などの左派野党の違憲批判を退けています。 * 読売新聞の社説: 法案成立には賛成しつつも、「恣意的な運用が行われないよう、具体的な違反事例をできるだけ丁寧に示す必要がある」と釘を刺しています。 ここで宮脇氏が比較として挙げるのが、かつて制定された「ヘイトスピーチ解消法」です。実際に特定の人々の人権や尊厳を著しく毀損していたヘイトスピーチでさえ、憲法の「表現の自由」への配慮から罰則規定は見送られ、教育や啓発に留められました。これに比べ、主観的な「不快や嫌悪の情を催させる方法」という曖昧な基準で拘禁刑や罰金を科す国旗損壊罪が、本当にそこまで急いで成立させるべきものなのかという疑問が残ります。 🔶 「国旗」の次は「国歌」へ?表現と創造性を狭める「入り口」という懸念法案の本質的な危うさについて、朝日新聞夕刊のコラム「ポップスみおつくし」に掲載された、大阪公立大学の増田聡教授の寄稿が鋭く指摘しています。増田教授は「法によって保護すべき利益がなく、表現や思想良心の自由を無用に束縛する」として法案に反対した上で、次のような懸念を表明しています。「国旗損壊罪が云々されるご時世ならば、やがては『国歌損壊罪』も議論になるのかもしれない」実際、中国やロシア、フランスなどでは国歌の侮辱を規制する法制度が存在します。特に中国の「国歌法」は厳格で、替え歌などの演奏禁止だけでなく、商業活動や冠婚葬祭での演奏すら不可とされています。音楽やポップカルチャーの歴史を振り返ると、国歌をモチーフにした名演奏が数多く存在します。 * ジミ・ヘンドリックス(1969年): ウッドストック・フェスティバルでの、ベトナム戦争への抗議の意を込めたサイケデリックなアメリカ国歌の演奏。 * フリー(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ): NBAの試合前における、ベース1本による独創的な星条旗(アメリカ国歌)演奏。 もし「国歌を侮辱した」「不快感を与えた」としてこれらが処罰の対象になる社会が訪れれば、芸術的な創造性や表現の自由は完全に閉ざされてしまいます。国旗損壊罪の成立は、そうした「不自由な社会」への入り口になりかねないという危惧があります。 🔶まとめ:主観的な罰則がもたらす「不自由な空気」を警戒せよ「国旗を大切にしたい」という国民の素朴な心情を利用する形で進む法制化。しかし、「誰がそれを不快と判断するのか」という基準が曖昧なまま刑罰が導入されれば、社会の不自由さは加速していきます。今回の法案審議は、単に日の丸を守るためのものではなく、私たちの「表現の自由」や「内心の自由」をどこまで国家に委ねるかという、極めて重大な岐路であることを忘れてはなりません。出演:元RKKアナウンサー・宮脇利充さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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友達からの誘い、脅迫、そして孤立――田中慎一朗校長が語る「子どもを闇バイトの加害者にさせない社会」

友達からの誘い、脅迫、そして孤立――田中慎一朗校長が語る「子どもを闇バイトの加害者にさせない社会」

友達からの誘い、脅迫、そして孤立――田中慎一朗校長が語る「子どもを闇バイトの加害者にさせない社会」

――ネット規制や恐怖の啓発だけでは救えない、少年たちのリアルな実態近年、ニュースで毎日のように耳にする「闇バイト」や強盗事件。その背景には、SNSを通じて緩やかに結びつき犯罪を繰り返す「匿名流動型犯罪グループ(通称:トクリュウ)」の存在があります。こうした犯罪に、中高生をはじめとする少年たちが「使い捨ての駒」として加担させられ、犯罪加害者になってしまうケースが後を絶ちません。しかし、彼らはある側面から見れば、巧妙な手口に絡み取られた「被害者」とも言えます。子どもたちを犯罪の道へ行かせないために、大人は、そして社会はどうあるべきなのか。熊本市立出水南中学校の田中慎一朗校長が、教え子から聞いた生々しい実態をもとに、子どもを守るためのアプローチを語りました。🔶 スマホ規制だけでは防げない「友人からの勧誘」という盲点闇バイトと聞くと、「スマートフォンで高額報酬の怪しい広告を自ら見つけて応募する」というイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。しかし、田中校長が教え子たちにリサーチした実態は、大きく異なっていました。「スマホの利用制限をかけることはもちろん大切ですが、実はそれ以上に多いのが『友人や知り合いからの直接の勧誘』です。子どもたちの日常の会話の中に、ごく自然に危険な誘いが入り込んでいます」田中校長の教え子が高校生の頃、実際に友人から受けた勧誘の手口は以下のようなものでした。「簡単な調査だけ」と言葉巧みに誘う: 「家の調査をしてメモを取るだけだから、すごく簡単で大変な仕事じゃないよ」と持ちかけられる。その実態は強盗の下調べ: 高齢者の一人暮らしの家には「△」、父親がいそうな家には「×」といった目星をつけ、情報をグループに送る役目(名簿作り)。この教え子は「これは空き巣などの下調べ(情報収集)で、犯罪だ」と気づき、きっぱりと断ることができましたが、一歩間違えれば誰もが足を踏み外しかねないほど、闇バイトは身近なところに潜んでいます。🔶 「一度やったら逃げられない」恐怖の啓発が招く弊害一度でも関わってしまうと、グループから「身分証明書」や「家族の情報」の提出を求められます。そして、やめようとすると「警察に言えば家族や大事な人を殺す」などと激しく脅迫されるのがトクリュウの手口です。こうした犯罪を抑止するため、一般的には以下の二つの対策(依存症対策などの文脈で使われるアプローチ)が取られます。サプライリダクション(供給削減): SNSの規制や広告制限により、子どもたちに有害な情報を届かないようにする。デマンドリダクション(需要削減): 「一度でも関わると一生抜け出せない」「家族まで脅される」といったリスクを周知する啓発活動。しかし、田中校長は「これらを徹底するだけでは、かえって子どもたちを追い詰める弊害もある」と警鐘を鳴らします。「『足を踏み入れたら終わりだ』『人生が詰む』という恐怖ばかりを強調しすぎると、万が一騙されて関わってしまった子が、『もう誰にも相談できない。最後まで言われるがままやるしかない』と絶望し、かえって引き返せなくなる恐れがあります」🔶 犯罪を未然に防ぐ鍵は「信頼できる大人の存在」全面的な禁止や恐怖による締め付けだけではなく、もう一つの重要な視点として注目されるのが「ハームリダクション(害削減)」というアプローチです。これは、現実に起こり得る問題や実害をどのように減らしていくかという現実的な対応策を指します。危険な勧誘を断ることができた前述の教え子に、田中校長が「なぜ踏みとどまれたのか」を尋ねたところ、返ってきたのは非常にシンプルな答えでした。「私には、困ったときに相談できる大人の人がいましたから」犯罪グループに絡み取られてしまう子どもたちの背景には、以下のような共通の課題があります。孤立と寂しさ: 周囲に頼れる人がいない。大人への不信感: 「先生や親に言っても怒られるだけ」「どうせ助けてくれない」と思い込んでいる。仲間内での解決: 大人を信用できないため、怪しい友人関係や「仲間」の枠から抜け出せない。つまり、子どもたちを犯罪から守る最後の砦は、スマートフォンのフィルタリング機能といった技術的な制限だけでなく、「この人なら相談できる」と思える大人との信頼関係なのです。🔶 まとめ:大人たちが「聞く姿勢」を見せる社会へ子どもたちが容易に加害者になってしまいかねない現代の環境において、この問題は決して遠い世界の出来事ではありません。田中校長は、「子どもたちが抱える寂しさや不安を受け止める社会的な仕組みを、家庭や学校が作っていく必要がある」と締めくくりました。万が一、子どもたちが怪しい話に関わってしまったとしても、すぐに大人を頼れるように。日頃から親や周囲の大人たちが、子どもの声に耳を傾ける「聞く姿勢」を見せ続けることこそが、子どもたちを「使い捨ての駒」にさせないための、最も確実な防犯対策と言えるでしょう。出演:熊本市立出水南中学校校長・田中慎一朗さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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渋滞を横目にスマホ見放題!「熊本電鉄応援大使」斉場俊之氏が語る、ローカル線の知られざるポテンシャル

渋滞を横目にスマホ見放題!「熊本電鉄応援大使」斉場俊之氏が語る、ローカル線の知られざるポテンシャル

渋滞を横目にスマホ見放題!「熊本電鉄応援大使」斉場俊之氏が語る、ローカル線の知られざるポテンシャル

ライブ配信ディレクターの斉場俊之さんが、熊本電鉄のPRや利便性向上のための活動を行う「熊本電鉄応援大使」に就任しました。任期は来年3月までとなっており、先週、社長室にて社長から直々に委嘱状を交付された斉場さん 。単なるおもてなしのPRに留まらず、利用者の声を届ける窓口として活動をスタートします 。今回は、斉場さんが大使として熱く語る、熊本電鉄(電車・バス)の秘められた魅力と可能性について、RKKの江上浩子氏と共にニュース解説風にお届けします。🔶 自転車レース完走の報告と、驚きの「応援大使」就任番組の冒頭、斉場さんから嬉しいプライベートの報告がありました。渋滞回避のために始めたという自転車ですが、今月7日には「ツール・ド・壱岐島2026」(50キロ)に出場。天候が心配される中、無事に怪我なく完走を果たし、昨年より順位を30番ほど上げるという素晴らしい成果を収めました。「行った先で景色や美味しいものを楽しむなど、自転車が人生を豊かにしてくれている」と、収穫の多さを語ります。そしてもう一点、斉場さんから驚きのビッグニュースが明かされました。なんと、熊本電鉄の社長室にて社長から直々に委嘱状を交付され、「熊本電鉄応援大使」に就任したというのです 。任期は来年3月まで 。単なるイベントでのPR活動に留まらず、利用者の利便性向上のために「私らしい大使活動をしたい」と意気込みを語る斉場さん。一体どのようなポテンシャルが熊本電鉄には隠されているのでしょうか 。🔶 多くの人が「一度も乗ったことがない」という現実熊本電鉄の路線は、藤崎宮前から御代志、上熊本から北熊本を結ぶ鉄道線と、熊本市から合志市を通って菊池まで向かうバス路線が中心です。「北東部に行く用事がない」「菊池や農業公園には車で行く」といった声も多く、沿線住民であっても一度も乗ったことがないという人が多数存在するのが現状です 。しかし、いざ使ってみると、熊本電鉄には知られていない高いポテンシャルが備わっています 。🔶 熊本電鉄が誇る「3つの知られざるポテンシャル」1回あたりの輸送力で貢献する「渋滞解消の救世主」のどかなローカル線のイメージとは裏腹に、熊本電鉄は通勤・通学の大量輸送を担う重要な戦力です 。▶ 道路の混雑を緩和: 電鉄電車の横に並行する国道3号線と国道387号線(浄行寺交差点や黒石神社付近など)は、朝晩は激しい大渋滞に見舞われます 。▶ 大量の乗客を一度に輸送: 朝の電鉄電車は、1便(1列車)で約300人もの人々を運んでいます 。▶ 見えない渋滞緩和効果: もしこの電車がなければ、周辺道路の渋滞はさらに悪化しているはずです 。車を運転している人も、電鉄電車を見かけたら「目の前の渋滞を緩和してくれている」と感じられるほどの大きな貢献を果たしています 。時速50キロでも、渋滞の車より「速くて時間が読める」電鉄電車の最高時速は約50キロ(JRの80〜90キロ、市電の40キロの中間)で、決してスピードの出る電車ではありません。しかし、激しく渋滞する車に比べれば、ラッシュ時でも圧倒的にスムーズに移動できます。▶ 定時性の強み: 渋滞に巻き込まれず「時間が読める」というのは、鉄道ならではの大きな強みです 。▶ 雨の日こそベストチョイス: 雨の日は道路を走る車が増えて渋滞が伸びますが、電車なら影響を受けません 。「雨の日こそ電車」という選択肢は非常に合理的です 。▶ 待たずに乗れる本数の多さ: 朝晩は15分から20分間隔で運行しており、JR線や市電のB系統と同じくらいの運行間隔が確保されています 。残業や飲み会にも対応!23時台まで走る「夜の頑張り」深刻な運転手不足が社会問題化し、多くのバス路線が21時台から22時台で運行を終了する中、熊本電鉄の夜間の運行体制は非常に健闘しています 。▶ 電車の最終便: 22時55分まで運行しています。▶ バスの最終便: 熊本桜町バスターミナルからの各方面を含め、23時台(11時前)まで運行を続けています 。▶ 沿線住民にとっての価値:採用努力などによって遅い時間まで足を確保してくれるこのサービスは、沿線住民にとって「使わなきゃもったいない」と言える大きな付加価値です。残業で遅くなったときはもちろん、金曜日の飲み会で「もう一杯」を楽しむゆとりさえ提供してくれます 。🔶 大使からのメッセージ「たまには移動手段を公共交通に変えてみよう」斉場さんは大使として、普段の通勤・通学やたまのレジャーの移動手段を、一度公共交通に変えてみることを提案しています 。「車を運転しているときのスマホ操作は違反ですが、電車に乗っている間であればスマホは触り放題ですし、イヤホンをきちんとつければ音楽もYouTubeも楽しめます。雨の日に駅まで歩くのは少し面倒ですが、イライラを減らすことができます。ぜひ一度乗ってみて、渋滞する道路を車窓から眺めてみてください。少し優越感に浸れるかもしれません 」「大使」とは、国と国、あるいは利用者と公共交通を繋ぐ「窓口」です。斉場さんは、「意外に楽だった」「やっぱり不便だった」というリアルな経験や感想をSNSなどで広く募集しています。集まった皆さんの声を熊本電鉄や関わる自治体に届けることで、より安心で便利な移動ができる暮らしの実現に努めていくと、力強い決意を語りました 。出演:ライブ配信ディレクター・斉場俊之さん / 聞き手:江上浩子(RKK)

12分

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梅雨のジメジメを吹き飛ばす!上妻祥浩さんが選ぶ6月公開の厳選映画3作

梅雨のジメジメを吹き飛ばす!上妻祥浩さんが選ぶ6月公開の厳選映画3作

梅雨のジメジメを吹き飛ばす!上妻祥浩さんが選ぶ6月公開の厳選映画3作

――世界を救う壮絶アクションから、城郭ミステリー、女性たちの犯罪ドラマまで映画解説研究者の上妻祥浩さんをゲストに迎え、2026年6月公開の注目作3本を見どころたっぷりにご紹介します。梅雨の憂鬱な空気をスカッと晴らしてくれるような、エネルギーに満ちたラインナップが揃いました。聞き手はRKKの江上浩子です。🔶 日米のレジェンドが再集結!圧倒的格闘アクション『モータルコンバット/ネクストラウンド』2026年6月5日(金)公開 公式HP👉 https://mortalkombat-nextround.jp/世界的な人気対戦型格闘ゲームを実写化し、話題を呼んだ前作から5年。待望のシリーズ最新作が、ついに本日6月5日より公開となります。🔷 世界の存亡をかけた戦い:舞台は人間界と魔界の格闘大会。すでに9敗を喫し、あと1敗で世界の存亡に関わる危機に瀕した人間界の勇者たちが、壮絶な全面対決に挑みます。🔷 真田広之&浅野忠信が続投:物語の起点となる江戸時代の忍者を演じる真田広之さんと、人間界の守護神を演じる浅野忠信さんという、日本が誇る国際派俳優の二人が前作に引き続き重要な役どころで出演しています。🔷 劇場ならではの爽快感: 多彩なキャラクターたちが繰り広げる、一切妥協のない格闘アクションは、ぜひ大スクリーンで体感してほしい仕上がりです。🎁 番組から嬉しいお知らせ(ムビチケプレゼント)本作の公開を記念して、映画鑑賞券(ムビチケ)を抽選で2名様にプレゼントいたします。▶ 応募方法: メールにて受付。件名に「ムビチケ希望」、本文にお名前、電話番号、番組への感想をご記入ください。▶ 宛先: 515@rkk.jp▶ 締め切り: 2026年6月8日(月)午後6時🔶孤立無援の城で起こる連続殺人『黒牢城(こくろうじょう)』2026年6月19日(金)公開公式HP👉 https://movies.shochiku.co.jp/kokurojo-movie/直木賞を受賞した米澤穂信さんの大ヒット歴史ミステリー小説が、満を持して映画化されます。🔷 世界のクロサワが描く初の時代劇:監督を務めるのは、『スパイの妻』などで海外の映画祭でも高く評価されている世界の黒沢清監督。巨匠がキャリア初となる時代劇に挑んだことでも大きな注目を集めています。🔷 戦国時代の「クローズド・サークル」:織田信長に謀反を起こし、有岡城に立てこもった荒木村重の史実がベース。敵に包囲され、行き来が断たれた極限状態の城内で、奇妙な連続殺人事件が巻き起こります。🔷 「安楽椅子探偵」としての黒田官兵衛:謀反を起こした荒木村重を本木雅弘さん、地下の土牢に幽閉された軍師・黒田官兵衛を菅田将暉さんが演じます。自由を奪われた官兵衛が、牢の中から事件の真相を推理していく構図は、さながら名作『羊たちの沈黙』のレクター博士を彷彿とさせます。実力派の脇役陣が固める重厚な演技合戦も含め、時代劇でありながら極上のミステリーとしても楽しめる傑作です。🔶どん底の女性たちが仕掛ける一発逆転劇『マジカル・シークレット・ツアー』2026年6月19日(金)公開公式HP👉 https://magicalsecrettour.asmik-ace.co.jp実際に起こった事件から着想を得て制作された、スリリングで爽快な日本映画です。🔷 「闇バイト」から始まったビジネス:莫大な借金を抱え、金策に奔走する主婦を舞台に物語は動きます。有村架純さん演じる主人公が、手っ取り早く金を稼ぐために引き受けたのは「シンガポールからの金の密輸」という危険な闇の仕事でした。🔷 実力派女優陣による共演:現地で出会う仲間に黒木華さん、南沢奈央さんという素晴らしい女優たちが集結。最初の密輸が成功したことをきっかけに、彼女たちは男たちの支配から脱却し、自分たちの力で密輸ビジネスを拡大しようと画策します。🔷 痛快なシスターフッド映画:単なる犯罪サスペンスに留まらず、理不尽な環境やダメな男たちから自立し、女性としての生き方と友情を取り戻していく姿が力強く描かれています。🔶まとめ:初夏の映画館は多彩なエンターテインメントの宝庫「今月ご紹介した3作品は、圧倒的なアクション、緻密な頭脳戦、そして人間ドラマと、それぞれ全く異なる魅力を持っています。快適な映画館の環境で、日常を忘れてどっぷりと作品の世界に浸ってみてください」と上妻さんは語ります。お一人でじっくりと、またはご家族やカップルで、ぜひ劇場へ足を運んでみてはいかがでしょうか。出演:映画解説研究者・上妻祥浩さん/聞き手:江上浩子(RKK)

12分

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