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2025年10月1日(水)琉球新報の記事から紹介します。担当は上地和夫さんです。今月9月3日から15日まで東京都の国立新美術館で開催された「第109回二科展」で、二科会会員の琉球大名誉教授 西村貞雄さんが彫刻部の最優秀賞にあたる文部科学大臣賞を受賞しました。二科展で沖縄からの最優秀賞受賞は初めてで西村さんは「沖縄で彫刻に携わる人たちの励みになれば」と喜びを語りました。作品タイトルは「不安と対話」で、2つの球体の中に向き合う人物や流動的な波や風を配し構成した彫刻作品です。西村さんは「気候変動による災害や戦争など不安を感じることが多い情勢の中で必要なのは対話。それを造形的に思案した」と解説します。万国津梁館の小渕恵三元総理大臣像など、これまで人物像を中心に制作してきましたが近年は今回の受賞作のような抽象作品に取り組んでいるということで、「余分なものをはぎ取っていく中で、のっぴきならないものが形として残る。何を形として表現するか問われるところが面白さ」と語ります。1914年の二科展開催以来、全部門を通じて初の県内からの最優秀賞受賞となることについては「思いがけない受賞で恐縮だ」と話しつつ、「二科展の存在を知ってもらう機会になれたらうれしい」と思いを語りました。(了)
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