【いのちのご縁】──因幡の源左に学ぶお盆と阿弥陀さまの慈悲

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【いのちのご縁】──因幡の源左に学ぶお盆と阿弥陀さまの慈悲

🔶因幡の妙好人・足利源左と父親の遺言お盆を迎えるにあたり、浄土真宗で教えを喜び生き抜いた人物「妙好人(みょうこうにん)」として知られる「因幡の源左(いなば の げんざ)」こと、足利源左(あしかがげんざ)さんの生涯とその教えをご紹介します。源左さんは天保13年(1842年)、因幡国(現在の鳥取県)にて農家を営む父・善輔さんと母・おちよさんの子として生まれました。安政6年(1859年)、全国的にコレラが大流行した際、18歳だった源左さんは父・善輔さんを40歳の若さで亡くします。激しい苦しみの中、父は最後の力を振り絞り、「おらが死んだら親様を頼め」と言い残して息を引き取りました。「親様(おやさま)」とは阿弥陀さまのことです。父を失った源左さんは、若くして一家の働き手として厳しい農業と家族の生活を支えることになりました。🔶荷を預ける牛の姿に開けた「阿弥陀さまの救い」父の遺言である「親様を頼むとはどういうことか」という根源的な悩みを抱えた源左さんは、10年以上にわたり各地のお寺や高僧を訪ねて教えを請いましたが、心の霧が晴れることはありませんでした。30歳を過ぎたある早朝、源左さんはいつものように牛を引き連れて草刈りに出かけました。刈り取った草の束のほとんどを牛の背に載せましたが、「すべて背負わせては牛がかわいそうだ」と、1束だけ自ら背負って帰り道を歩んでいました。その途中、激しい腹痛に襲われて動けなくなってしまいます。限界を感じた源左さんが自ら背負っていた最後の草束も牛の背に預けた瞬間、不思議なことに腹痛がすっと治まりました。その時、源左さんの心はパッと開かれました。「自らの力で命の問題や死の不安という重荷を背負う必要はない。『その重荷のすべてをわたしが引き受けるぞ』と常に呼びかけてくださる阿弥陀さまがおられるのだ」と悟ったのです。自らの力に頼るのをやめ、すべてを牛(阿弥陀さま)に任せた時、父の遺言の真意が開かれました。以来、源左さんは生涯を通じてお念仏の歓喜に包まれた人生を歩まれました。🔶追善供養ではなく「私が仏法に出会う」お盆の本質お盆は、亡くなった方々の魂を呼び戻して慰める「追善供養」のための行事と思われがちです。しかし浄土真宗においては、亡くなられた方は阿弥陀さまの導きによってすでに仏となられ、いま生きている私たちのすぐそばに寄り添ってくださっていると受け止めます。したがって、霊魂を遠くから運んでくるといった行事や風習を必要としません。お盆の本質とは、亡き方の命のご縁を通して、「いま生きているこの私」が自らの命のあり様を見つめ直し、阿弥陀さまの救いのみ教え(お念仏)に出会わせていただくことにあります。源左さんが父の死という苦難のご縁から阿弥陀さまの慈悲に出出会われたように、お盆とは生きている私たちが教えに導かれるための尊い機会なのです。🔶お墓参りの心得と熱中症への配慮お墓参りもまた、故人に何かを買い与えたり善根を施したりする場ではなく、先祖や亡き親しい方々のご縁によって私自身が命の尊さに気づかされ、み教えに導かれる場です。ご家族やご親戚が集い、故人の思い出を語り合いながら自分自身の生を見つめ直す時間は、かけがえのない人生の糧となります。なお、夏の時期にお墓参りへ出かけられる際は、熱中症への十分な注意が必要です。墓石や石畳は強烈な太陽光線によって熱を蓄え、周囲の放射熱が非常に高くなります。日陰も少ないため、日中の厳しい暑い時間帯を避け、早朝や夕方の涼しい時間帯にお参りされることをお勧めします。水分や塩分の補給を欠かさず、ご自身の身体と命を大切にお守りいただきながら、心穏やかにお参りください。🔶今週のまとめ【1】鳥取の妙好人・足利源左さんは、18歳の時にコレラで父を亡くし、「おらが死んだら親様(阿弥陀さま)を頼め」という遺言を胸に生きていかれました。【2】自ら背負っていた草束を牛の背に預けて腹痛が治まった経験から、「命の問題や苦難のすべてを引き受けてくださる阿弥陀さま」のお心に気づき、お念仏を喜ぶ生涯を送られました。【3】浄土真宗におけるお盆は、亡き人の供養(追善供養)のためではなく、亡き人の命のご縁を通して「いま生きている私」が阿弥陀さまの救いに出会うための場です。【4】お墓参りも同様に、先祖や故人をきっかけとして自分の命のあり様を見つめ直し、いま生かされている感謝と教えを受け止める大切な機会です。【5】夏場のお墓参りでは墓石の放射熱や日照りに注意し、早朝や夕方の涼しい時間帯を選び、水分補給等の熱中症対策を徹底することが身を守る配慮となります。次回テーマは「地域の繋がり」です。どうぞお楽しみに。お話は、熊本市中央区京町(きょうまち)にある仏嚴寺(ぶつごんじ)の高千穂光正(たかちほ こうしょう)さん。お相手は丸井純子(まるい じゅんこ)でした。

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高千穂さんのご縁です。

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